- 2026年10月19日
建設業向け原価管理ソフト比較14選|タイプ別におすすめを解説
原価管理・工事管理

建設業の原価管理をExcelで続けているが、案件数が増えるにつれて集計作業が追いつかなくなってきた。
そう感じている担当者は少なくありません。
専用の原価管理ソフトへの切り替えを検討し始めたとき、製品はいくつもあるのに「どれが自社に合うのか分からない」という壁にぶつかることがあります。
本記事では、建設業向け原価管理ソフトの基本から選び方・失敗しやすいポイントを整理した上で、比較表付きで紹介します。ソフト選定の判断材料として活用してください。
監修:室田茂樹
株式会社プラスバイプラス 代表取締役
コンテンツ
原価管理ソフトとは?
建設業向け原価管理ソフトとは
建設業向け原価管理ソフトとは、工事ごとの原価・粗利を管理するために設計されたソフトウェアです。見積・発注・実行予算・請求といった業務と連携しながら、案件単位での収支をリアルタイムに把握することを主な目的としています。一般的な業務管理ツールと異なり、工事台帳・下請発注・材料費・労務費など、建設業特有の費目や業務フローに対応しているものが多いのが特徴です。
建設業の原価管理システムとエクセル管理の違いについては「建設業の原価管理はエクセルとシステムどちらがいい?」で詳しく紹介しています。
Excel管理だけでは限界が出やすい理由
案件数が少ない段階では、Excelによる管理でも大きな問題は起きにくいものです。しかし、事業規模が拡大して案件数が増えてくると、Excel管理特有の限界が見えてきます。主な課題として、見積書や請求書が個別のファイルで管理されるために「情報が分散しやすい」こと、それに伴う「手入力での転記ミスや集計負担の増加」が挙げられます。また、Excelでは工事が完了してからデータをまとめることが多いため、「工事ごとのリアルタイムな利益把握が遅れやすい」というデメリットもあります。
特に、Excelで工事ごとの原価や利益を管理している場合は、ファイルが増えるほど確認作業が増え、最新情報を把握しづらくなります。中小建設業向けのエクセルでの原価管理方法については「中小建設業向け エクセル原価管理の仕組み化と運用」で詳しく紹介しています。
これらの課題を解決し、感覚的な原価管理から脱却するために、専用の原価管理ソフトの導入が検討されます。
建設業で原価管理ソフトが必要とされる理由
原価管理ソフトを導入するメリットは以下のようなことが挙げられます。工事ごとの利益を把握しやすくなる
原価管理ソフトの最大のメリットは、案件単位で「いくら売って、いくらかかって、いくら残ったか」が可視化されることです。売上全体の数字は把握できていても、工事ごとの利益まで把握できている建設会社は意外と少ないのが実情です。利益の出ている工事と出ていない工事が混在していても、合算された数字では見えてきません。
工事別の収支が見えるようになると、利益の出やすい工事の傾向が分かるようになり、受注判断や見積価格の設定にもデータを活用できます。工事ごとの利益率をどう見ればよいかは、「工事利益率の計算方法とは?建設業で利益を残すための基本を解説」でも詳しく解説しています。
工事原価の内訳・計算方法・原価管理のポイントについては「工事原価とは?内訳・計算方法・原価管理のポイント」で詳しく紹介しています。
原価集計や事務作業を効率化できる
専用ソフトを導入することで、原価の入力・集計・転記にかかる作業時間を大幅に削減できます。見積・発注・実行予算・請求がひとつのシステムに連携していると、一度入力したデータを繰り返し使い回せます。月末の原価集計や報告書作成も、自動集計機能を使えば短時間で完了します。
赤字工事や利益率低下に気付きやすくなる
工事の進行途中でもリアルタイムに原価データが更新されるため、予算オーバーの兆候を早期に把握できます。「工事が完了して請求書を整理してから赤字に気づいた」という状況は、原価管理ソフトがあれば防ぎやすくなります。赤字工事が起きる原因や利益を残す考え方については、「工事をしても利益が出ないのはなぜ?建設業の根本原因と改善策を徹底解説」もあわせて確認すると、自社の課題を整理しやすくなります。
実行予算と実績原価の差異をモニタリングする機能を持つソフトであれば、追加発注や人件費増加が発生した段階で警告を出す運用も可能です。
工事原価を可視化する方法については「工事原価を視える化する方法」で詳しく紹介しています。
ヒューマンエラーを減らせる
手動での転記・計算をシステムに任せることで、数値の入力ミスや計算誤りを大幅に低減できます。特に、見積書と発注書の数字がズレる、集計時に行が抜ける、といったExcel特有のミスは、専用ソフトの連携機能を使うことでほぼ解消されます。
情報共有や属人化対策につながる
システムに情報を集約することで、担当者が不在でも案件の状況を確認できる環境が整います。現場担当者がスマートフォンから日報や作業実績を入力すると、事務所でリアルタイムに原価データへ反映される仕組みを持つソフトも増えています。情報が人に紐づかず、システムに蓄積されることで、引き継ぎや退職時のリスクも低減できます。
原価管理ソフトの選び方
原価管理ソフトを選ぶ際には、いくつかの重要なポイントを考慮する必要があります。改善したいことを明確にする
原価管理ソフトは機能がパッケージ化されており、すべての課題を一度に解消できるわけではありません。導入前に「絶対に解決したい課題」と「妥協できる部分」を整理しておくことが重要です。課題の優先順位が曖昧なまま機能の多さで選ぶと、使いきれない機能に費用を払い続けることになります。
建設業の業務フローに対応しているか
工事見積・実行予算・下請発注・工事台帳・請求といった建設業特有のフローに対応しているかを確認します。一般的な中小企業向け会計・販売管理ソフトでも「原価管理」機能を謳うものはありますが、建設業の業務フローを前提に設計されたソフトとは使い勝手が大きく異なります。
見積・請求・工事台帳との連携範囲を確認する
原価管理だけが単独で機能するソフトより、見積・発注・請求・工事台帳までつながっているソフトのほうが、転記作業の削減効果が高くなります。特に工事台帳は、工事ごとの売上・原価・利益を確認する土台になるため、原価管理ソフトを選ぶ際にも重要な確認ポイントです。
工事台帳を一元管理するメリットや利益管理との関係については、「工事台帳を一元管理するメリットとは?建設業の業務効率と利益管理を同時に改善!」でも詳しく解説しています。
連携の範囲と深さは製品によって異なります。たとえば「見積データを実行予算に流用できるか」「発注情報が原価台帳に自動反映されるか」など、自社のボトルネックになっている工程に対応しているかを確認してください。
導入後のサポート体制を確認する
初期設定・操作習得・運用定着は、多くの企業でつまずきやすいフェーズです。電話・リモート・訪問など、サポートの形式と対応時間帯を確認しておきましょう。特に現場スタッフが使うシステムの場合、IT操作に不慣れな社員でも問い合わせやすい環境が整っているかどうかが、定着率に直結します。
現在利用中のソフトと連携できるか
既存の会計ソフト・見積ソフト・施工管理システムとのデータ連携が可能かを事前に確認します。連携できない場合、二重入力が発生し、導入前と同じ課題が別の形で残ります。CSVエクスポート・インポートに対応しているだけでも、手作業を減らせるケースがあります。
原価管理ソフト選びで失敗しやすいポイント
原価管理ソフトの導入における最大の失敗要因は、システムが現場に定着せず使われなくなってしまうことです。その背景には、現場の運用体制に合わない複雑な操作性や、自社の目的に合致しない過剰な機能の導入があります。
事前に現場担当者のITスキルを把握し、自社が抱える課題の解決に必要な機能を見極める手順が欠かせません。
原価管理より施工管理が中心のソフトを選んでしまう
「建設業向け」と記載されているソフトでも、工程管理・現場写真管理・安全書類管理などを中心に設計されているものがあります。施工管理がメインで、原価管理はあくまでサブ機能という位置づけのソフトを選ぶと、「原価の見える化」という目的は達成しにくくなります。工事管理システムの機能・選び方とおすすめ製品については「工事管理システムとは?機能・選び方とおすすめ製品」で詳しく紹介しています。
選定前に「原価管理が主機能か、それとも付帯機能か」を確認するようにしてください。
現場で入力されず運用が定着しない
どれほど優れたソフトでも、現場スタッフが日報や作業実績を入力しないと原価データが蓄積されません。導入後に最もよく起きる失敗がこれです。PC操作に不慣れなスタッフが多い場合、スマートフォン対応・入力項目の少なさ・操作のシンプルさが定着率に大きく影響します。デモや無料試用期間で、実際の現場スタッフに触ってもらうことを検討してください。
サポート体制を軽視する
「機能が充実しているから大丈夫」と判断して導入したものの、設定時の問題が解決できずにソフトが塩漬けになるケースは少なくありません。特に初期設定・マスタ登録・既存データの移行は専門知識が必要になるため、サポートが充実しているかどうかは機能と同等に重要な評価軸です。
必要以上に多機能なシステムを導入する
機能が多いほど良いと思いがちですが、使わない機能が多いシステムは操作が複雑になり、定着しにくくなります。現時点での自社規模・業務フロー・IT習熟度に対して過剰なシステムを導入すると、費用と混乱だけが残ることになります。まず必要な機能に絞って導入し、運用が定着してから機能を拡張していく方法が現実的です。
建設業向け利益管理ソフトの導入費用・選び方については「建設業向け利益管理ソフトの導入費用と選び方」で詳しく紹介しています。
【比較表あり】建設業向け原価管理ソフト14選
原価管理ソフトは、工事ごとの収支把握を重視するものから、実行予算の管理、営業・施工業務との連携、会計との統合まで、製品によって得意な領域が異なります。ここでは導入目的に応じて4つのタイプに整理し、14製品を比較します。| タイプ | ソフト名 | 向いている会社 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|
| ① 工事別収支・利益管理型 | 要〜KANAME〜 | 工事ごとの売上・原価・利益を把握したい中小工事店 | 工事台帳を中心に見積・請求・日報などを管理 |
| ① 工事別収支・利益管理型 | KAKUSA | 必要な業務から段階的にシステム化したい中小工事会社 | 業務範囲を選んで導入できるクラウド型 |
| ① 工事別収支・利益管理型 | CORECA | 日報を起点に工事別の原価・収支を把握したい会社 | LINE日報と原価集計・工事収支レポート |
| ② 工事原価・予実管理型 | どっと原価3 | 実行予算と原価実績を管理したい小・中規模の会社 | 実行予算・原価集計が中心。周辺機能は必要に応じて追加 |
| ② 工事原価・予実管理型 | レッツ原価管理Go2クラウド | 見積から支払・回収までの工事業務を管理したい会社 | 見積・実行予算・原価・回収などの業務メニュー |
| ② 工事原価・予実管理型 | 原価本家 | 日報をもとに工事原価や予算実績を管理したい会社 | 実行予算・日報・予算実績管理表。関連製品の組み合わせも可能 |
| ② 工事原価・予実管理型 | SMILE V 2nd Edition コストマネージャー | 発注残を含めた原価の見込みを把握したい会社 | 実行予算と見込原価の管理、工事別収支分析 |
| ③ 建設業務一元管理型 | ANDPAD引合粗利管理 | 営業段階から粗利・原価を把握したい会社 | 顧客・営業進捗・見積・実行予算・粗利を集約 |
| ③ 建設業務一元管理型 | アイピア | 見積から原価・発注まで一元管理したい工務店・リフォーム会社 | 建築・リフォーム向けの顧客・案件・原価管理 |
| ③ 建設業務一元管理型 | サクミル | 現場管理と原価管理をまとめたい工事会社 | 日報・見積・実行予算・工事台帳などを一元管理 |
| ④ 建設業ERP・会計統合型 | Sitrom-CC | 工事原価管理と管理会計をまとめたい会社 | 工事・現場・管理会計・勤怠などを統合 |
| ④ 建設業ERP・会計統合型 | e2-movE | 工事業務と建材販売・会計を連携させたい中堅企業 | 販売管理・工事原価管理・建設会計を組み合わせるERP |
| ④ 建設業ERP・会計統合型 | ガリバーX | 工事原価と財務会計を統合したい建設会社 | 実行予算・利益予測などを備える建設業向けERP |
| ④ 建設業ERP・会計統合型 | 勘定奉行iクラウド[建設業編] | 会計を中心に工事別の原価を把握したい会社 | 建設業会計に工事別予算・原価帳票の機能を備える |
【迷ったらこれ】自社に合うソフトの選び方
各ソフトで強みが異なるため、まずは自社で重視する業務から候補を絞るとよいでしょう。工事ごとの利益を把握したい場合:
①工事別収支・利益管理型(要〜KANAME〜、KAKUSA、CORECA)
実行予算と実績原価を細かく管理したい場合:
②工事原価・予実管理型(どっと原価3、レッツ原価管理Go2クラウド、原価本家、SMILE V 2nd Edition コストマネージャー)
原価管理に加えて営業・施工関連業務もまとめたい場合:
③建設業務一元管理型(ANDPAD引合粗利管理、アイピア、サクミル)
会計・経営管理まで統合したい場合:
④建設業ERP・会計統合型(Sitrom-CC、e2-movE、ガリバーX、勘定奉行iクラウド[建設業編])
各ソフトの詳細
要 〜KANAME〜
向いている会社:工事ごとの利益管理や工事台帳を重視する中小工事店。
工事台帳を中心に、案件ごとの原価・収支を管理するソフトです。見積書・注文書・請求書の作成や日報入力に対応し、工事別の売上・粗利などを確認できます。電気・水道・空調などの設備工事会社を含む、一人親方から数十名規模の工事店を主な対象としています。
主な特徴:
工事台帳、見積・請求、日報、原価・利益の集計。訪問・電話・通信・LINEでのサポートがあります。Windowsにインストールして利用する製品で、料金は個別見積です。
サポート体制:
訪問による導入前後のサポート、電話・遠隔操作によるサポート、LINEサポート、担当インストラクター制
「要 〜KANAME〜」の公式製品ページ
KAKUSA
向いている会社:必要な業務からシステム化を進めたい中小建設会社。
クラウド型の建設業向け業務管理システムです。見積、受注、請求、予算、原価、日報、発注、仕入などの業務から必要な範囲を選んで導入できます。スマートフォンからの日報入力と原価の集計にも対応しています。
主な特徴:
必要な業務範囲に応じて導入内容を選択できます。公式料金の目安は初期費用50,000円〜、月額5,000円〜(税別)です。実際の料金は選択する機能などによって異なります。
KAKUSAの公式製品ページ
CORECA
向いている会社:現場の日報から原価や工事別収支を集計したい工事会社。
LINEを使った日報入力と、原価集計・工事収支レポートを組み合わせた建設業向けクラウドサービスです。日々の作業実績をもとに、案件別の収支や粗利などを把握する運用に向いています。
主な特徴:
LINE日報、勤怠・人工集計、原価集計、工事収支レポート、請求書の作成。料金は公式サイトで案内されていないため、詳細は問い合わせが必要です。
CORECAの公式製品ページ
どっと原価3
向いている会社:実行予算を軸に工事原価を管理したい小・中規模の会社。
実行予算の作成、原価集計、売掛・買掛管理、データ分析などを備えるクラウド型の工事原価管理システムです。収支見込管理はスタンダード以上のプランで利用できます。
主な特徴:
実行予算と原価集計を中心に、見積、日報、発注、支払管理、会計連動などの機能をオプションで追加できます。導入時には必要な機能とプランの組み合わせを確認してください。
どっと原価3の公式製品ページ
レッツ原価管理Go2クラウド
向いている会社:見積から実行予算、支払・回収までの管理を検討する会社。
建設業向けに、見積書、工事登録、発注、仕入、出面、支払査定、請求、入金などの機能メニューを備える製品です。サーバーをクラウドで運用しながら、Windowsのクライアントソフトから使用します。
主な特徴:
建設業務を幅広く扱い、公式サイトに同時利用ユーザー数別の料金が公開されています。各機能の利用条件は導入時に確認してください。
レッツ原価管理Go2クラウドの公式製品ページ
原価本家
向いている会社:日報をもとに原価と予算実績を管理したい建設会社。
実行予算の作成、日報入力、予算実績管理表、工事原価管理表などを備える原価管理ソフトです。日報の入力内容から工事台帳を作成する機能もあります。
主な特徴:
「原価本家」を中心に、見積や入金支払などの業務は「見積本家」「入金支払本家」など別のシリーズ製品を組み合わせて利用できます。料金は問い合わせが必要です。
原価本家の公式製品ページ
SMILE V 2nd Edition コストマネージャー
向いている会社:発注残を含む見込原価と実行予算を比較したい会社。
工事の実行予算、発注、原価、出来高などの管理に対応する建設業向けの原価管理システムです。発注残を含む見込原価と予算を比較し、工事別収支実績表などで利益状況を把握できます。
主な特徴:
見込原価の把握や工事別の収支分析に対応しています。支払管理はオプションのため、必要な機能の契約条件を確認してください。
SMILE V 2nd Edition コストマネージャーの公式製品ページ
ANDPAD引合粗利管理
向いている会社:営業段階から見積・実行予算・粗利を管理したい建設会社。
顧客管理や営業進捗、見積、実行予算、粗利・原価管理などを集約する建設業向けシステムです。営業から工事へ進む間の収支情報を扱いたい会社の選択肢になります。
主な特徴:
ダッシュボード、見積作成、実行予算、粗利管理、入金管理など。ANDPADの施工管理や受発注・請求管理は別製品として提供されているため、必要な機能の契約範囲を確認してください。
ANDPAD引合粗利管理の公式製品ページ
アイピア
向いている会社:工務店・リフォーム会社で、顧客・見積・原価・発注を一元管理したい会社。
建築・リフォーム業向けのクラウド型管理システムです。見積時の原価を実行予算に取り込み、発注や工事別の粗利管理につなげられます。工事台帳の出力にも対応しています。
主な特徴:
顧客・案件管理と原価管理をまとめて運用できます。原価管理・見積作成・発注管理はベーシック以上のプランが対象です。
アイピアの公式製品ページ
サクミル
向いている会社:日報や現場管理と原価管理をまとめたい工事会社。
顧客・案件・スケジュール・作業日報・見積・実行予算・原価・工事台帳などを一元管理するクラウドサービスです。日報や仕入情報から工事ごとの原価を集計できます。
主な特徴:
現場管理から原価管理まで幅広い機能を備え、公式料金は初期費用0円・月額9,800円〜(税抜、20アカウントまで)です。
サクミルの公式製品ページ
Sitrom-CC
向いている会社:工事原価管理と管理会計をまとめて運用したい会社。
工事管理、現場管理、原価分析、管理会計、勤怠などを統合するクラウド型システムです。実行予算や請求、日報、出面、仕訳などを含めて管理できます。
主な特徴:
工事管理と管理会計をつなぐ点が特徴です。公式の2026年度料金には、基本の運営費と初期導入費用のほか、小規模・グループ会社向けの専用プランも掲載されています。導入費用はプラン・利用条件に応じて確認してください。
Sitrom-CCの公式製品ページ
e2-movE
向いている会社: 建材販売と工事の両方を扱う中堅企業。販売管理、工事原価管理、建設会計を組み合わせる建設・工事・建材販売業向けERPです。実行予算、工事発注、出来高査定、原価入力などの工事管理機能があり、予算実績対比表や工事台帳にも対応します。
主な特徴:
建設業と建材販売業の両方に関わる業務の統合を重視しています。公式サイトでは、完工高20〜100億円規模の企業を中心とした導入が案内されています。
e2-movEの公式製品ページ
ガリバーX
向いている会社:工事原価と財務会計を連携させたい建設会社。
実行予算の作成から、業者発注、出来高・請求査定、工事別利益予想などを扱う建設業向けERPです。原価管理と会計業務をまとめて運用したい場合に検討できます。
主な特徴:
実行予算と工事別利益予想などの原価管理機能があり、完全Web対応の製品です。小規模企業向けには「ガリバーX 匠」も別途案内されています。
ガリバーXの公式製品ページ
勘定奉行iクラウド[建設業編]
向いている会社:建設業会計を中心に工事別原価を把握したい会社。
建設業向けのクラウド会計システムです。会計業務に加えて、工事別予算管理、工事台帳、工事原価報告書、工事別粗利一覧などに対応しています。
主な特徴:
会計を中心とした工事原価管理に向いています。見積・発注などの周辺業務は必要な範囲を確認し、ほかの奉行シリーズとの組み合わせも検討してください。
勘定奉行iクラウド[建設業編]の公式製品ページ
利益管理を重視するなら工事台帳型の原価管理ソフトがおすすめ
原価集計だけでは利益改善につながりにくい
原価管理ソフトを導入しても「原価を集計できるようになった」だけでは、経営の改善にはつながりにくいことがあります。集計した数字をどう読み、次の行動に活かすかが重要です。その観点から考えると、原価の「集計」だけでなく「工事ごとの損益分析」まで行える機能があるかどうかが、ソフト選定の重要な分岐点になります。
工事ごとの利益管理が経営改善のカギ
売上・利益を全体で見ていると、好調な工事と低利益の工事が相殺されてしまいます。工事ごとに粗利率を把握できるようになると、次のような判断が可能になります。- どの種類の工事が利益を出しやすいか
- 利益率が低い工事に共通する原因は何か
- 適正な見積価格はどの水準か
工事台帳との連携が利益管理を支える
工事台帳は、1件の工事にかかった費用・収益・利益を記録する帳票です。この台帳と原価管理が連携していると、原価の入力が自動的に工事台帳に反映され、工事ごとの損益がリアルタイムに把握できます。工事台帳が機能の中心に位置づけられているソフトであれば、原価集計・損益分析・見積比較を一気通貫で行える点でメリットが大きくなります。
見積〜請求〜原価管理までつながることの効果
見積・発注・請求・工事台帳がひとつのシステム内でつながっていると、転記作業が不要になるだけでなく、見積段階の想定利益と実際の利益を自動で比較できるようになります。「見積で想定した粗利率と、実績の粗利率がどれだけ乖離しているか」が可視化されれば、見積精度の改善サイクルを回しやすくなります。見積時点の原価をどう考えるかについては、「見積原価とは?標準原価との違い、計算方法や管理手法を解説」も参考になります。
こうした工事台帳ベースの利益管理を実現したい場合、「原価管理ソフト『要 〜KANAME〜』」のように、見積から工事台帳・請求まで一気通貫で連携しており、案件別の収支可視化を中心に設計されたソフトが選択肢として挙がります。電気・設備工事など中小工事店を主な対象として設計されており、訪問による導入サポートが充実している点も、IT導入に不慣れな組織には助かる要素です。
ただし、施工管理機能を重視する場合や大規模工事が中心の場合は、他のソフトが合うケースもあります。比較表やタイプ別の選び方を参考に、自社の優先課題と照らし合わせて検討してください。
実際の原価管理ソフト導入の成功事例
MASAテクノサービス株式会社
独自のExcelシートで見積作成・原価管理を行っており、作業負担が課題となっていました。「要 〜KANAME〜」の導入後、スマートフォンからの作業日報入力と台帳を使った進捗確認が可能になり、作業スピードが向上。2〜3日かかっていた単価の見直し作業を社員に任せられるようになり、管理工数が大幅に削減されています。訪問サポートのレスポンスの速さも評価されています。お客様の声を詳しく見る
ヨシダ電気工事株式会社
利益確保の必要性から原価管理の強化を検討し、「要 〜KANAME〜」を導入。費用管理の効率化と利益の可視化が実現し、担当者が利益率を把握しやすくなったことで、受注案件の選別にもデータを活用できるようになっています。案件情報のデータ化により、社内での情報共有も促進されました。お客様の声を詳しく見る
株式会社VAGGE
現場情報を適切にデータ管理することを目的に「要 〜KANAME〜」を導入。工事数・利益の数値化により売上が明確になり、社員との経営数字に基づく話し合いがスムーズになりました。運用中のトラブルへのサポート対応の迅速さにも満足しているといいます。お客様の声を詳しく見る
まとめ
原価管理ソフトは、建設業における利益の「見える化」と業務効率化を支える重要なツールです。ただし、製品によって得意とする機能・対象企業規模・業態が異なります。ソフト選定では次のポイントを軸に比較することをおすすめします。
課題の明確化:利益管理・原価集計・施工管理・情報共有のどれが最優先か
業務フローとの適合:見積〜発注〜工事台帳〜請求までの連携範囲
定着のしやすさ:現場スタッフが実際に使える操作性とサポート体制
規模との適合:現在の案件数・社員数・IT習熟度に合った機能範囲
利益管理を中心に置いて工事台帳と原価を一体で管理したい場合は、工事台帳ベースで設計されたソフトが特に有効です。まずは比較表を参考に絞り込み、無料デモや試用期間を活用して実際の操作感を確認した上で選定することをおすすめします。







