購入をご検討の方 ソフトご利用中の方

i

水道設備業界の皆様にお役立ち情報をお届け!水道総合ポータルサイト【スイポ】がオープン!

×
  • 2026年06月26日

工事台帳をエクセルで作成する方法|無料テンプレートと使い方を解説

現場管理・業務管理
工事台帳をエクセルで作成する方法|無料テンプレートと使い方を解説


工事台帳は、工事ごとの売上・原価・利益を把握するための管理表です。Excelを使えば、無料または低コストで作成できます。ただし、一から設計するには入力項目や計算式を考える手間がかかります。

テンプレートを利用すれば、必要な項目と計算式がすでに組み込まれているため、ダウンロードしてすぐに入力を始めることができます。

本記事では、弊社が提供する無料テンプレートの紹介と、Excelで工事台帳を作成・運用するための具体的な手順を解説します。

監修:プラスバイプラス編集部

建設業向けCADや原価管理システムの開発・提供を通じて、現場の業務効率化を支援しています。 日々の業務の中で出会うお客様の声をもとに、図面作成・申請業務・積算・見積り・原価管理などに 関する実務知識を蓄積し、正確で実践的な情報発信を行っています。

youtubeアイコン

コンテンツ

工事台帳とは

工事台帳とは、工事ごとの売上と原価を記録し、利益や採算を確認するための管理表です。

工事に関わる費用には、材料費・労務費・外注費・経費などがあります。これらを工事単位でまとめて記録しておくことで、「この工事で最終的にいくら利益が出たか」「どの費用が想定より多くかかったか」を確認できます。

また、工事完了後だけでなく、工事の途中でも現時点の採算状況を確認するために使います。工事が終わってから「思っていたより利益が出ていなかった」と気づくのではなく、途中で原価の状況を把握しながら進めることが工事台帳の実務的な役割です。

工事台帳の基本的な役割や必要性については、「工事台帳とは」の記事で詳しく解説しています。本記事では、Excelでの作成・運用方法に絞って説明します。

 

工事台帳の無料Excelテンプレート

弊社では、工事台帳として利用できる無料のExcelテンプレートを提供しています。

テンプレートを利用することで、以下の手間を省くことができます。
  • 入力項目を一から考えなくてよい
  • 粗利・粗利率などの計算式を自分で設定しなくてよい
  • レイアウトを整える作業が不要
テンプレートには、工事番号や工事名などの基本情報に加え、受注金額、予算、材料費・労務費・外注費・経費、粗利・粗利率、入金状況などを入力・確認できる項目が用意されています。

工事件数が少ない段階や、まず工事台帳管理を始めてみたい場合に向いています。テンプレートを工事ごとに複製して使うことで、複数の工事を別々に管理することができます。

工事台帳テンプレートをダウンロードする
 

工事台帳をExcelで作成する手順

このセクションでは、Excelで工事台帳を作成・入力していく手順を順番に説明します。テンプレートを使う場合も、各ステップの入力内容と目的を理解しておくと、運用がスムーズになります。

 

1.工事の基本情報を入力する

まず、工事を識別するための基本情報を入力します。
項目 説明
工事名 工事の名称(例:○○邸外壁塗装工事)
工事番号 自社で管理する番号
顧客名 発注者の氏名・会社名
工事場所 施工場所の住所・名称
工期 着工日・完工予定日
契約金額 受注時の契約金額
担当者 現場担当者・営業担当者など
 

2.売上や契約金額を入力する

次に、売上に関わる金額を入力します。
項目 説明
契約金額 受注時の金額
追加工事金額 途中で発生した追加・変更分
値引き 値引き額がある場合
請求金額 実際に請求する金額
入金額 入金が確認できた金額
工事が進む中で追加工事や仕様変更が発生することがあります。追加分を工事台帳に反映しないまま管理していると、最終的な利益を正確に確認できません。変更が発生したタイミングで都度更新することが重要です。

 

3.工事原価を費目ごとに入力する

工事原価は、費目(費用の種類)ごとに分けて入力します。主な費目は以下のとおりです。
費目 内容
材料費 工事で使用する資材・材料の費用
労務費 自社の作業員に支払う人件費
外注費 協力業者・下請業者への支払い
経費 上記以外の工事関連費用(交通費、機械リース代など)
費目ごとに管理することで、「外注費が予算より大幅に増えた」「材料費が思ったより安く済んだ」といった分析が可能になります。すべてをまとめて「原価一式:○○円」と入力してしまうと、どの費用が利益を圧迫しているかを後から確認できません。

各費目には、発生日・支払先・内容・金額を記録しておくと、後から確認しやすくなります。

 

4.実行予算と実際原価を分けて管理する

工事台帳では、工事開始前に想定した原価(実行予算)と、実際に発生した原価(実際原価)を分けて管理することが重要です。

実行予算:見積書や工事計画をもとに、工事開始前に設定した費用の目標値
実際原価:材料の購入や外注作業などによって、工事中・工事完了後に実際に発生した費用

この2つを並べて管理することで、「どの費目で予算を超えているか」を途中で確認できます。予算超過が早期に分かれば、対策を打つことができます。逆に実行予算を管理していないと、工事が終わるまで利益の増減に気づきにくくなります。

実行予算の考え方や設定方法については、「実行予算とは」の記事も参考にしてください。

 

5.粗利と粗利率を計算する


売上と原価が揃ったら、工事ごとの粗利(あらり)と粗利率を計算します。

粗利 = 売上 - 工事原価
粗利率 = 粗利 ÷ 売上 × 100

計算例:
項目 金額
売上 500万円
工事原価 400万円
粗利 100万円
粗利率 20%
Excelでは、売上と原価のセルを参照した数式を設定しておくことで、金額を入力するたびに粗利・粗利率が自動で更新されます。

粗利の数字を見るときは、単に「いくら残ったか」だけでなく、「見積時点で想定した利益と比べてどうか」を確認することが重要です。粗利率の目標値と実績を比較する習慣をつけることで、採算管理の精度が上がります。

工事の利益率管理については、「工事の利益率とは」の記事も参考にしてください。

 

6.請求・入金状況を入力する

工事の採算が黒字でも、請求漏れや入金遅れがあると資金繰りに影響します。工事台帳には、請求・入金状況もあわせて記録しておくことをおすすめします。
項目 説明
請求日 請求書を送付した日
請求金額 請求した金額
入金予定日 取り決めた入金期日
入金日 実際に入金が確認できた日
未請求額 まだ請求していない金額
未入金額 請求済みだが入金されていない金額
「利益は出ているはずなのに、手元の資金が足りない」という状況は、請求・入金の管理が不十分な場合に起こりやすいです。原価とあわせて請求・入金状況も記録しておくと、工事ごとの収支を確認しやすくなります。

 

7.工事ごとのデータを一覧表へ集計する

個別の工事台帳を作成したら、複数工事を一覧で確認できる管理表もあわせて作成しておくと便利です。

一覧で確認したい主な項目:
  • 工事名・工事番号
  • 契約金額
  • 工事原価(合計)
  • 粗利・粗利率
  • 請求状況・入金状況
  • 工事の進捗状況(着工中・完工済みなど)
工事件数が少ない段階では、一覧表への転記も手作業で対応できます。ただし、工事件数が増えると、個別の工事台帳から一覧表へ転記する作業が増え、入力漏れや集計ミスが起きやすくなります。

 

Excel工事台帳に入れておきたい項目

工事台帳に含めたい項目を区分ごとにまとめます。
区分 主な項目 管理する目的
基本情報 工事名、工事番号、顧客名、工期、担当者 工事を識別する
売上 契約金額、追加工事金額、請求金額 工事の売上を把握する
原価 材料費、労務費、外注費、経費 工事にかかった費用を把握する
収支 粗利、粗利率 工事の採算を確認する
請求・入金 請求日、入金予定日、入金日 請求漏れや未入金を防ぐ
進捗 着工日、完工日、進捗状況 工事の状況を把握する
すべての項目を最初から細かく設定する必要はありません。「まず売上と原価を記録する」「請求・入金状況も加える」というように、自社で必要な項目から少しずつ整えていくことをおすすめします。

 

Excelで工事台帳を管理する際のポイント

テンプレートを準備しただけでは管理は続きません。実際に運用を続けるための基本的なルールを決めておくことが重要です。

 

入力する担当者とタイミングを決める

「誰が」「いつ」「どの資料をもとに」入力するかを決めておかないと、入力漏れや更新遅れが発生しやすくなります。

たとえば、「現場から請求書が届いた翌営業日までに事務担当者が入力する」「月末に担当者が進捗状況を更新する」といった基準を決めておくことで、台帳の鮮度を保ちやすくなります。

 

工事名や費目の表記を統一する

「材料費」「材料」「資材費」など、同じ意味の表記が担当者によって異なると、フィルタや集計をしたときに正しく分類されません。

費目はExcelのドロップダウンリスト(入力規則)を使って選択式にしておくと、表記のばらつきを防ぐことができます。工事名も、命名ルール(例:「顧客名+工事種別+年月」)を決めておくと管理しやすくなります。

 

ファイルの保存場所と命名ルールを統一する

複数の担当者がファイルを扱う場合、保存場所やファイル名のルールを決めておかないと「最新版がどれか分からない」という状況が起きやすくなります。
  • 保存場所をフォルダごとに決める(例:「工事台帳 > 2026年度 > 工事番号別」)
  • ファイル名に工事番号や日付を含める
  • 「最新版」「最新版2」などのファイルを増やさない
  • テンプレートの原本を直接編集しない
テンプレートを使う場合は、原本をコピーしてから工事ごとに別名保存するルールを徹底してください。

 

数式が入ったセルを保護する

Excelでは、数式が入っているセルを誤って上書きしてしまうことがあります。粗利や粗利率を計算しているセルが上書きされると、表示上は数字があっても正しい計算結果が出なくなります。

入力セルと計算セルを視覚的に区別する(色分けなど)、計算セルをシート保護で編集できないようにするといった対策をとっておくことで、こうしたミスを減らすことができます。

 

定期的に請求書や領収書と照合する

工事台帳に入力した金額が、請求書・領収書・仕入明細の金額と一致しているかを定期的に確認します。

工事完了後にまとめて照合しようとすると、確認作業が膨大になりやすいです。月次、または工事の節目(着工時・中間・完了時など)で確認する習慣をつけておくと、入力ミスや漏れを早期に発見しやすくなります。

 

Excel工事台帳のメリット

Excelで工事台帳を管理することには、以下のようなメリットがあります。
  • 導入費用を抑えやすい:すでにExcelを利用している環境であれば、追加のソフトウェアコストなく始められる
  • 使い慣れたツールで始められる:操作方法を新しく覚える必要がない
  • 自社に合わせて変更できる:項目の追加・削除、レイアウトの変更を自由に行える
  • 工事件数が少なければ管理しやすい:件数が少ない段階では、シンプルな管理で十分対応できる
  • テンプレートを使えばすぐ始められる:一からの設計が不要で、短時間で導入できる
 

Excel工事台帳のデメリット

一方で、Excel管理には運用上の注意点もあります。


  • 手入力・転記が必要:見積書や請求書と別々に管理している場合、同じ情報を何度も入力することになる
  • 数式の上書きや入力ミスが起きやすい:担当者が複数いる場合に特に発生しやすい
  • 共有方法によっては複数人で編集しにくい:ローカル保存やメール添付で運用している場合、同時編集や最新版の管理が難しくなる
  • 最新版の管理が煩雑になりやすい:複数のコピーが存在すると、どれが最新か分からなくなる
  • 二重入力が発生しやすい:見積書・請求書・入金管理表など、別ファイルと同じ内容を入力する手間がかかる
  • 工事件数が増えると集計が複雑になる:一覧表への転記や集計に時間がかかるようになる
  • 入力が遅れると途中の利益を把握しにくい:原価の入力や集計が遅れると、工事途中の採算状況を早めに確認できない

Excelが「使えない」ということではありません。工事件数や入力者が少ない段階では十分機能します。ただし、工事件数や管理項目、入力担当者が増えるにつれて、運用の負担が大きくなりやすい点は把握しておく必要があります。

 

Excel工事台帳が向いている会社・向いていない会社

Excel工事台帳が自社に向いているかどうかは、会社の規模だけで決まるものではありません。

工事件数や入力担当者の人数、見積書・請求書との連携状況などによって、Excelで無理なく管理できる場合もあれば、入力や集計の負担が大きくなる場合もあります。

以下を参考に、自社の現在の管理状況を確認してみてください。
Excel工事台帳が向いている会社 Excel工事台帳が向いていない会社
工事件数が少なく、入力や集計を無理なく行える 工事件数が増え、入力や集計に時間がかかっている
入力担当者が主に1人 複数の担当者が同じ情報を更新している
管理する項目が比較的シンプル 売上・原価・請求・入金など管理項目が増えている
見積書や請求書との転記が少ない 見積書・請求書・入金表へ同じ内容を何度も入力している
ファイルの保存場所や更新ルールが決まっている どのファイルが最新版か分からなくなることがある
工事完了後の利益確認でも業務上問題がない 工事途中の原価や利益を早めに確認したい
Excelの操作に慣れている担当者がいる Excelの設定や数式が特定の担当者に依存している
まず低コストで工事台帳管理を始めたい 請求漏れ・入金漏れ・転記ミスが発生している
Excelは、工事件数が少なく、入力担当者や運用ルールが明確な会社では、低コストで始めやすい管理方法です。テンプレートを活用すれば、一から管理表を作る手間も抑えられます。

一方で、工事件数や入力担当者が増えると、個別の工事台帳から一覧表への転記や、見積書・請求書との二重入力が増えやすくなります。また、ファイルが複数存在すると、最新版の確認や情報共有にも時間がかかります。

こうした負担が増えている場合は、Excelの項目や運用ルールを見直すだけでなく、工事台帳・見積・請求・入金などをまとめて管理できるシステムへの移行も選択肢になります。

 

工事台帳をシステムで管理する方法

Excelの運用負担が大きくなってきた場合の選択肢として、建設業向けの工事管理・原価管理システムがあります。

システムを利用することで期待できる変化:
  • 工事台帳と見積書・請求書を一つの画面で管理できる
  • 同じ情報を複数のファイルに入力し直す手間が減る
  • 工事ごとの売上・原価・利益をまとめて確認できる
  • 複数の担当者が最新の情報を共有しやすい
  • 請求・入金状況も工事情報とあわせて管理できる
  • 工事途中でも現時点の採算状況を把握しやすい
Excelを否定するのではなく、「Excelでの管理が負担になってきた場合の次の選択肢」として検討してください。

原価管理システムの比較については、「原価管理ソフト比較」の記事もあわせてご覧ください。

 

工事台帳・見積・請求をまとめて管理できる「要 〜KANAME〜」

弊社が提供する建設業向け利益管理システム「要 〜KANAME〜」は、工事台帳をベースに工事情報を一元管理できるシステムです。

主な機能:

  • 工事ごとに売上・原価・利益を確認できる工事台帳
  • 見積書・注文書・請求書の作成・管理
  • 材料費・外注費・経費などの原価を工事単位で管理
  • 請求・入金状況の管理
  • 複数担当者での最新情報の共有
 

Excelと要 〜KANAME〜の比較:

管理内容 Excel工事台帳 要 〜KANAME〜
工事情報の入力 ファイルごとに入力 工事情報をまとめて管理
原価の集計 関数や手作業で集計 工事ごとに確認しやすい
見積・請求との連携 別ファイルへの転記必要 工事情報をもとに作成・管理
情報共有 ファイル共有が必要 複数人で最新情報を確認しやすい
請求・入金管理 別表で管理する場合がある 工事情報とあわせて管理
サポート 自社で設定・運用 導入後のサポートあり
Excelでの管理から移行を検討している場合は、建設業向け原価管理システム「要 〜KANAME〜」の詳細ページをご覧ください。

 

工事台帳をエクセルで作成する際のよくある質問

工事台帳はExcelで作成できますか?

はい、作成できます。工事名・売上・材料費・労務費・外注費・粗利などの項目を設計すれば、Excelでも十分機能する工事台帳を作成できます。一から設計する手間を省きたい場合は、無料テンプレートを利用すると始めやすいです。

 

工事台帳には何を記載すればよいですか?

基本情報(工事名・工事番号・顧客名・工期・担当者)、売上(契約金額・追加工事・請求金額)、原価(材料費・労務費・外注費・経費)、収支(粗利・粗利率)、請求・入金状況が主な記載内容です。自社の管理状況に応じて、必要な項目から始めることができます。

 

Excel工事台帳は無料で使えますか?

すでにExcelをお使いの環境であれば、弊社の無料テンプレートをダウンロードしてすぐに利用できます。テンプレート自体に費用はかかりません。

 

工事ごとにシートを分けた方がよいですか?

工事件数が少ない場合は、工事ごとにシートやファイルを分けて管理する方法でも対応できます。ただし、件数が増えると「どのシートに何が入っているか」の把握が難しくなり、一覧での集計もしにくくなります。件数が増えてきた段階で、一覧管理表を別途作成することを検討してください。

 

無料の工事台帳ソフトとExcelテンプレートの違いは何ですか?

主に3種類の選択肢があります。
Excelテンプレートは自由に編集できますが、入力・集計はすべて自社で行います。
Excelベースの工事台帳ソフトは、一定の機能や計算式があらかじめ組み込まれており、操作の自由度は下がりますが設定の手間が少ない傾向があります。
クラウド型・専用システムは、複数人での共有や他の業務(見積・請求など)との連携に向いています。

自社の規模や管理の複雑さに応じて選択してください。

 

Excel管理からシステムへ移行するタイミングはいつですか?

工事件数や入力担当者が増えて管理が複雑になってきた場合、見積書・請求書などへの二重入力が負担になってきた場合、最新版ファイルの管理に手間がかかる場合、工事途中の採算状況を早めに把握したい場合などが移行を検討するタイミングです。

 

まとめ

  • 工事台帳はExcelでも作成できる
  • テンプレートを利用することで、項目設計や計算式の設定を省いてすぐに始められる
  • 売上と原価(材料費・労務費・外注費・経費)を工事ごとに入力し、粗利・粗利率を確認することが基本
  • 入力担当者・タイミング・ファイルの保存ルールなどの運用方針を決めておくことが継続のポイント
  • 工事件数や担当者が増えた場合は、建設業向けシステムへの移行も選択肢になる
 

やってみた動画 バナー

ピックアップコンテンツpickup content