- 2026年08月25日
JWCADで給排水の申請図面を作成するには?作図の流れとポイントを解説
図面・申請業務

給排水設備工事では、工事の申請にあたって平面図や立面図、縦断面図といった図面の提出を求められることがあります。これらの図面をJWCADで作成しようとしたとき、「何から手をつければよいのか分からない」「毎回の作図に時間がかかってしまう」と感じている方も多いのではないでしょうか。
JWCADは無料で使える汎用CADで、給排水申請図面の作成にも利用されています。ただし、申請図面専用のソフトではないため、提出先の要領に沿って必要な図面を確認したうえで、作図環境や作業の進め方を自分で整えておく必要があります。
行き当たりばったりで作図を始めてしまうと、図面同士の整合性が取れなくなったり、修正のたびに複数の図面を描き直したりと、余計な手間が発生しがちです。
本記事では、JWCADを使って給排水の申請図面を作成する際に、
・どのような図面を用意する必要があるのか
・どのような流れで作図を進めればよいのか
・作図の際にどのような点を意識すればよいのか
といった全体像を整理して解説します。
JWCADの具体的な操作方法やボタン操作までは扱いませんが、給排水申請図面をJWCADで作成する場合に押さえておきたい考え方や進め方を把握できる内容になっています。個別の操作方法や、より詳しいテーマについては、記事内で関連記事もあわせて紹介していますので、必要に応じて参考にしてください。
コンテンツ
JWCADで給排水の申請図面は作成できる?
結論として、JWCADでも給排水申請用の図面を作成することは可能です。実際に、多くの水道設備業者がJWCADを使って平面図や立面図などの申請図面を作成しています。ただし、JWCADはもともと建築や設備、電気などさまざまな分野で使われる汎用CADであり、給排水申請図面の作成に特化して作られたソフトではありません。そのため、給排水申請で必要となる図面の種類や記載事項、様式に合わせて、レイヤーや図面枠、記号などの作図環境を自分で整えていく必要があります。
また、給排水の申請では、提出先となる自治体や水道事業者などによって、必要となる図面や記載事項、様式が異なる場合があります。JWCADで作図を始める前に、提出先の要領や指定様式を確認しておくことが前提になります。
給排水の申請ではどのような図面を作成する?
給排水の申請図面といっても、1種類の図面だけを用意すればよいわけではありません。必要となる図面は工事内容や提出先によって異なりますが、給排水の申請では、例えば次のような図面が使用されます。
なお、水道工事で必要となる申請の種類や手続きの流れについて確認したい場合は、水道工事の申請についてまとめた記事も参考にしてください。
平面図
建物や敷地内における配管や器具の配置を示す図面です。給水管・排水管の経路や、蛇口・排水口などの器具の位置を平面的に表現します。平面図は配管や器具の配置を把握するための基本的な図面で、立面図や縦断面図を作成する際にも参照されます。立面図
建物の高さ方向における配管や器具の位置関係を示す図面です。平面図だけでは分かりにくい配管の上下関係や接続状況などを立体的に把握するために使用されます。縦断面図
道路や敷地の高低差、配管の勾配・深さなどを示す図面です。排水は勾配によって流れる仕組みのため、縦断面図では高さや勾配の関係を正確に記載する必要があります。案内図・位置図など
工事対象となる建物や敷地の場所を示すための図面です。提出先によっては、案内図や位置図のほか、求められる図面の種類が異なる場合もあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。JWCADで給排水の申請図面を作成する基本的な流れ
給排水の申請図面をJWCADで作成する場合、ソフトの操作手順というよりも、業務としてどのような順序で進めるかを整理しておくことが重要です。一般的には、次のような流れで作業を進めていきます。- 提出先の図面様式や作成条件を確認する
- 必要な図面の種類を整理する
- 図面枠・縮尺・レイヤーなど、作図の土台となる環境を整える
- 建物や敷地など、基礎となる図面を作成する
- 給水管・排水管・器具・記号などを配置する
- 平面図・立面図・縦断面図などの各図面を整える
- 管径や距離、器具名などの文字・寸法・注記を追加する
- 図面同士の整合性や記載漏れがないかを確認する
給排水申請図面をJWCADで作成するときに押さえたい基本要素
給排水申請図面をJWCADで作成する際には、いくつかの要素を意識しておくと、作図がスムーズに進みやすくなります。ここでは、それぞれの考え方を簡単に整理します。レイヤー
給水・排水・建物・寸法など、図面に含まれる情報をレイヤーで分けて管理することで、図面の見やすさや修正のしやすさが変わってきます。給排水申請図面では扱う情報が多くなりやすいため、レイヤーの使い分けは特に重要な要素のひとつです。縮尺
申請図面では、実際の寸法関係を正確に表現する必要があるため、図面の縮尺を意識して作図することが求められます。図面ごとに適切な縮尺を設定し、記載内容と整合性を取ることが大切です。図面枠
提出用の図面として必要な情報(図面名称、縮尺、作成者情報など)を整理して記載するために使用します。提出先によって図面枠に求められる記載事項が異なる場合もあるため、事前の確認が必要です。文字・寸法
管径や距離、器具名など、図形だけでは伝えきれない情報を文字や寸法で補足します。申請図面では、これらの情報が正確に記載されているかどうかも重要なポイントになります。図形・記号
給排水設備では、蛇口や排水口、バルブなど、繰り返し使用する記号がいくつも登場します。よく使う図形や記号をあらかじめ整理しておくことで、作図のたびに一から描き直す手間を減らせます。これらの機能について、具体的なJWCADの操作方法までは本記事では扱いません。JWCADの基本的な操作方法と図面作成の流れをまとめた記事を参考にしてください。
JWCADで給排水の申請図面を効率よく作成するポイント
給排水申請図面の作成には手間がかかりやすいため、効率化の工夫を取り入れることで、作業時間を短縮できる場合があります。代表的な考え方は次の通りです。- よく使う図形・記号をあらかじめ用意し、再利用できるようにしておく
- 図面枠や基本設定を定型化し、毎回同じ状態から作図を始められるようにする
- レイヤーの使い方を統一し、複数人で作業する場合でも図面の構成が分かりやすい状態を保つ
- 過去に作成した類似図面や定型的に使う図面データを活用する
- よく使う機能・操作を整理しておき、迷わず作図を進められるようにする
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JWCADで給排水の申請図面を作るときに難しくなりやすいポイント
JWCADで給排水申請図面を作成する際には、いくつかの点でつまずきやすい傾向があります。代表的なものを整理すると、次のような課題が挙げられます。- 給排水申請で使用する記号や図形を、必要に応じて準備・整理する必要がある
- 平面図・立面図・縦断面図など、複数の図面を並行して作成する必要がある
- 縮尺・高さ・勾配などを正確に意識しながら作図する必要がある
- 図面ごとの記載内容にずれが生じないよう、整合性を保つ必要がある
- 提出先ごとに異なる様式や記載事項へ対応する必要がある
- 修正が発生した場合、関連する複数の図面へ反映作業が発生する
給排水申請図面の作成における難しさと、その向き合い方については、JWCADで給排水申請書類を作成する難しさと解決方法をまとめた記事で詳しく解説しています。
申請図面作成に時間がかかる場合は専用CADを使う方法もある
ここまで解説してきたように、JWCADでも給排水の申請図面を作成すること自体は可能です。一方で、JWCADは汎用CADであるため、給排水申請特有の記号の準備や、平面図から立面図・縦断面図への反映作業などは、基本的に自分で設定・作図していく必要があります。申請図面を作成する頻度が高い場合には、給排水申請に特化したCADを利用する方法もあります。給排水申請向けの専用CADでは、平面図の情報をもとに立面図や縦断面図の作成を効率化できたり、給排水設備でよく使う記号があらかじめ用意されていたりするなど、JWCADでの作業の一部を効率化できる場合があります。
弊社が提供する水道申請CAD「plusCAD水道V」も、給排水設備工事の申請図面作成を効率化するための専用CADです。平面図の情報を活用した立面図・縦断図の作成など、申請図面で発生する作業を効率化できます。
申請図面の作成に時間がかかっていると感じる場合は、選択肢のひとつとして検討してみるとよいでしょう。
まとめ
JWCADでも、給排水の申請図面を作成すること自体は可能です。重要なのは、どのような図面が必要で、どのような流れで作図を進めるかを、あらかじめ整理しておくことです。給排水申請図面の作成には、JWCADの基本操作に加えて、
- 給排水申請ならではの図面構成
- レイヤーや縮尺、記号の扱い方
- 図面同士の整合性を保つための進め方
本記事で紹介した内容は、あくまで全体像の整理です。JWCADの基本操作や、作図の効率化、申請図面作成の難しさへの向き合い方など、より詳しいテーマについては、記事内で紹介した関連記事もあわせて確認してみてください。






