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屋上防水工事の見積もり費用の相場とは?

  • 公開日:2022年02月15日
案件管理
屋上防水工事の見積もり費用の相場とは?

屋上や陸屋根・ベランダなどの防水工事は、建物を長寿命化させるために必要不可欠な工事です。防水材は経年によって劣化するため、建物の竣工後も定期的に実施する必要があります。見積もりを通じて屋上防水工事の必要性を顧客にわかりやすく説明し、受注につなげるためには工事内容についての十分な理解が欠かせません。この記事では、屋上防水工事の概要や耐用年数・見積もり費用の相場について解説します。

屋上の防水工事

屋上の防水工事とは、建物内部に雨水や雪解け水が侵入しないよう、ビル・住宅の屋上や陸屋根といった平坦な部分に防水層をつくる工事です。新築時はもちろん、防水層が劣化したタイミングで工事を実施します。ベランダやバルコニーも屋上の一種として位置づけられるため、法人や管理会社だけでなく個人からも工事の依頼を受けることが多いでしょう。
屋上に溜まった水は排水口を通じて地上や下水道に排出されますが、豪雨や積雪などで排水に時間がかかる場合もあります。落ち葉やゴミが排水口に詰まった場合も同様です。
屋上に溜まった水が建物の内部に浸入すると雨漏りが発生し、建物内部にある財産に損害を与えるだけでなく、居住環境の低下にも直結します。水分によって建物の躯体が腐食し、建物の寿命を縮める原因にもつながります。外壁材にひび割れが発生した場合は、剥落によって通行人や周囲の資産に損害を与えるリスクも高まります。
屋上の防水工事は建物を長寿命化させて、顧客の資産や地域の安全を守るためにも重要なのです。
 

屋上防水工事の工法と費用相場

屋上の状態や施工場所によって、選択できる防水工事の種類は変わってきます。顧客へ見積もりを提示する際に、建物の構造・築年数に応じた最適な提案ができるように、屋上防水工事の概要や耐用年数・費用の相場について確認しておきましょう。
 

ウレタン防水

ウレタン防水は液状の防水材をローラーで塗っていく工法で、屋上の形状が複雑でも施工しやすいのが特徴です。継ぎ目なく仕上げることができ、素材も軽量なので建物に負担をかけません。ベランダなどの狭い面に適した「密着工法」と耐用年数が長い「通気緩衝工法」の2通りがあります。
密着工法は下地に直接ウレタン樹脂を塗る工法で、新築の建物や下地があまり劣化していない屋上の防水工事に適しています。下地の水分によって防水層の劣化が早まらないよう、施工前の十分な乾燥が必須です。防水層を強化するために、メッシュシートや補強布を併用する場合もあります。耐用年数は7~10年、工事費の相場は4,000~7,000円/㎡です。
通気緩衝工法は絶縁工法とも呼ばれており、下地に通気緩衝シートと水蒸気を逃がすための脱気盤・脱気筒を取り付けてからウレタン樹脂を塗る工法です。雨漏りを起こしている建物や築年数の長い建物にも施工できますが、防水材が下地と密着していないので歩行頻度の少ない屋上に適しています。耐用年数は10~15年、工事費の相場は6,000~8,500円/㎡です。
 

シート防水

シート防水は塩化ビニール製またはゴム製のシートを屋上に貼り付ける工法で、主に面積が広い建物の屋上に施工されています。ゴム製のシートは鳥がついばむなど外部からの衝撃に弱いため、近年では施工例が減少傾向です。均質な施工ができる反面、屋上の形状に合わせてシートを加工する必要があるため、複雑な形状の屋上への施工では工数が多くなります。下地に直接シートを貼り付ける「密着工法」と、既存の防水材を撤去せずに施工できる「機械式固定工法」の2通りがあります。
密着工法は接着工法とも呼ばれており、下地に接着剤を塗った上で防水シートを貼り付ける工法です。下地の湿気などの影響でシートに膨れや破れが生じる可能性があるため、新築または下地の傷みが進んでいない屋上への防水工事に適しています。耐用年数は10~15年、工事費の相場は4,000円~7,500円/㎡です。
機械式固定工法は接着剤を使わずに、ビスや鋼板で防水シートを下地に固定する工法です。脱気筒によって下地の通気性を確保できますが、水蒸気の蒸散機能を持つシートも開発されています。耐用年数・工事費の相場ともに密着工法と変わりませんが、脱気筒の設置箇所に応じて工事費は加算されます。
 

FRP防水

FRP防水は屋上にFRPシートを敷いた後にポリエステル樹脂を塗布する工法で、外部からの衝撃に強いのが特徴です。一方、伸縮性が低いため、傷みがひどい下地などゆがみが生じやすい場所には施工できません。ちなみにFRPは「Fiberglass Reinforced Plastics」の略語で、ガラス繊維強化プラスチックのことをいいます。樹脂の硬化時間が短いため、1~2日程度の短期間で施工が可能です。建築学会でFRP防水工事の仕様が定められていますが、ガラスマット2プライ仕様が標準的な施工方法とされています。
防水用ポリエステル樹脂と硬化剤を混合して下塗りした後、防水用ガラスマットを貼り付けて、その上に防水用ポリエステル樹脂を塗り重ねていきます。材料の多くが危険物に該当するため、施工期間中は火気厳禁です。防水材の塗り重ねには制限時間が設けられており、手際の良い作業も求められます。耐用年数は10~25年ですが紫外線に弱いため、5年に1度を目安にトップコートの塗り直しが必要です。工事費の相場は4,000円~7,500円/㎡です。
 

アスファルト防水

アスファルト防水は下地にアスファルトシートを重ねて防水層を作る工法で、ビルやショッピングセンターなどの大型施設に施工されています。19世紀後半から採用されており、防水工事の中で最も信頼性が高いのが特徴です。他の工法と比べて費用対効果が高い反面、防水層が重いため建物への負担が大きくなります。改質アスファルトシートを貼り重ねる「常温工法」とバーナーを使ってアスファルトシートを溶着させる「トーチ工法」があります。いずれも耐用年数は15~25年程度、工事費の相場は5,000~8,000円/㎡です。
常温工法は粘着層がコーティングされた改質アスファルトシートを下地に貼り付けて、何層にも積み重ねていきます。防水層の硬化まで時間はかかりますが、ニオイや煙が発生しないため作業員にとっては施工しやすい工法です。冬場など気温が低い時期は防水層の接着性が低下する可能性があります。
トーチ工法はアスファルトシートをトーチバーナーで炙って、下地に溶着させる工法です。シートを貼り合わせる際のすき間がないため、高い防水効果を発揮します。環境面への配慮から、液状アスファルトを使う熱工法からトーチ工法への移行が進んでいます。
 

まとめ

建物の竣工後も屋上の防水工事を定期的に実施することで建物の寿命を延ばせるのはもちろん、顧客の資産や安全を守ることにもつながります。屋上の構造や劣化状況によって適した工法が異なるので、工法ごとの特徴を理解した上で顧客に説明すると見積もり内容への納得も得られるでしょう。
現場管理台帳ソフト「KANAME」では、工事内容をもとに根拠ある見積もりを作成できるので、顧客の納得感が高まります。過去の工事状況から費用・利益を視える化できる、適正価格での見積提示も可能です。顧客と会社どちらにもメリットが生まれる「KANAME」をぜひご活用ください。
 

 


 

屋上防水工事の見積もりについてよくある質問

屋上に防水工事を行う目的は何でしょうか?

建物内部への雨水の浸入を防止し、建物の寿命を延ばすとともに雨漏りなどによる建物内部の財産への損害を未然に防ぐ目的で屋上の防水工事が実施されます。工事にあたっては、建物の構造や屋上の形状などによって適した工法が選択されます。
 

屋上の防水工事は定期的に行う必要があるのでしょうか?

屋上の防水層は経年によって劣化するため、建物の竣工後も定期的な防水工事が欠かせません。耐用年数はウレタン防水だと10~12年前後、アスファルト防水の場合は15~25年です。雨水による建物への被害を防ぐため、耐用年数を迎える前に防水工事を施工する必要があります。
 

屋上の防水工事によって、建物に負担はかかりませんか?

ウレタン防水やシート防水・FRP防水の場合は防水材が軽量なので、重量による建物への負担を最小限にできます。アスファルト防水の場合は1㎡あたりの重量が他の工法の7~8倍になり建物に負担がかかるので、木造の建物など施工に不向きな建物がある点に注意が必要です。なお、近年ではアスファルト素材も軽量化が進んでいます。
 

屋上の防水工事にはどのくらいの費用がかかるのでしょうか?

1㎡あたりの費用の相場は塩ビシート防水の場合は2,000円~7,500円前後、アスファルト防水の場合だと5,500円~8,000円前後が目安です。建物の形状や屋上の劣化状況などによって費用は前後するため、現場を十分に確認した上で根拠ある見積もりを提示するようにしましょう。
 

 


 

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