公共工事とは?民間工事との違いや受注のメリット・デメリットを解説

  • 公開日:2023年12月27日
水道工事に関する知識
公共工事とは?民間工事との違いや受注のメリット・デメリットを解説

公共工事は、国や自治体が発注する工事のことで、水道を含む管工事や造園工事などがあります。公共工事と民間工事には、工事内容や契約、予算などさまざまな違いがあります。また、公共工事はメリットも多いですが、デメリットもあるため、両方を把握することが大切です。

 

本記事では、公共工事と民間工事の主な違いから公共工事を受注するメリット・デメリットまで詳しく解説します。公共工事と民間工事の違いを理解し、よりスムーズな受注につなげるために、ぜひ参考にしてください。

 

公共工事とは?

公共工事とは、国や都道府県、市町村などが税金を予算として発注する工事のことです。主な工事対象には、道路や橋、ダム、下水道、公園、発電所といった公共の施設があります。水道工事など、インフラ整備に関わる公共性の高い工事の多くは公共工事に該当します。
環境の改善や生活の質の向上など、住民の生活を支えることを目的としています。また、公共工事は雇用を生み出す役割も担っており、安定して定期的に案件が発生する点も特徴です。
建設業法第27条23項にて、公共工事は以下のように定義されています。
(引用)
1 公共性のある施設又は工作物に関する建設工事で政令で定めるものを発注者から直接請け負おうとする建設業者は、国土交通省令で定めるところにより、その経営に関する客観的事項について審査を受けなければならない。
2 前項の審査(以下「経営事項審査」という。)は、次に掲げる事項について、数値による評価をすることにより行うものとする。
(1) 経営状況
(2) 経営規模、技術的能力その他の前号に掲げる事項以外の客観的事項
3 前項に定めるもののほか、経営事項審査の項目及び基準は、中央建設業審議会の意見を聴いて国土交通大臣が定める
引用:e-GOV「昭和二十四年法律第百号 建設業法 第27条23項
 

公共工事と民間工事の違い

民間工事とは、個人や企業が発注者となり、資金調達による財源を基に発注される工事のことです。公共工事以外はすべて民間工事に該当します。
公共工事と民間工事には、主に以下5つの項目について違いがあります。
  • 発注者の違い
  • 工事内容の違い
  • 契約形態の違い
  • 工期や予算の違い
  • 法的規制の違い
各項目の違いを詳しく解説します。

発注者の違い

公共工事は、国や都道府県、市町村などの公共団体が発注者となりますが、民間工事は個人や民間企業が発注します。 
また、公共工事は税金を投入する公の工事であることから、法律に基づき、競合入札を行って受注者を決めます。一方、民間工事は入札などは不要で、発注者が自由に依頼先を決めることが可能です。

工事内容の違い

公共工事では、インフラ整備に関わる公共性の高い工事がほとんどであるのに対し、民間工事では工事内容に制約は特にありません。
公共工事には、「土木工事」「建築工事」「管工事」「電気工事」「造園工事」の5種類があり、水道工事なども含まれます。一方、民間工事では、住宅やビルなどの建物から土木までっ幅広い工事があります。

契約形態の違い

公共工事では、まず発注側が受注を検討する業者に提案依頼書(RFP)を送付し、入札を実施して落札業者を選定します。一方、民間工事では、受注する業者側が見積もりを作成し、発注企業の間で交渉を行って詳細を決定するのが一般的です。

工期や予算の違い

公共工事は大規模な工事が多く、工期も長くなります。一方、民間工事は建物のサイズや工事内容によって、半年以内で終わるものもあれば、数年をかけて進める案件もあります。
また、資金調達方法にも大きな違いがあります。公共工事は税金が予算となるのに対し、民間工事では個人や企業による銀行融資や民間投資などの資金調達が主な財源です。

法的規制の違い

公共工事を請け負う業者は、建設業法において「国土交通省令で定めるところによる審査を受けなければならない」と定められています。建設業法において公共工事の品質や安全性、環境配慮などの厳しいルールが設けられており、厳守できる業者を選定する必要があるのです。
また、建設業法だけでなく、労働安全衛生法や環境関連法規など、多くの法律によって公共工事の品質が保証されています。一方、民間工事の場合、法定規制は比較的少ないといえます。
 

公共工事を受注するメリット

公共工事をするメリットは、主に下記3点です。
  • インフラストック効果
  • インフラフロー効果
  • 受注実績による社会的信用の向上
それぞれについて詳しく見ていきましょう。

インフラストック効果が期待できる

インフラストック効果とは、インフラが整備されることで期待できる社会的・経済的な効果のことです。例えば、公共工事によって道路やトンネルが新設されれば、交通アクセスが改善され、人や物の流れがスムーズになります。
結果として、業界の生産性が向上し、ビジネスチャンスが増え、経済活動が好転する可能性もあります。また、観光インフラが整うことで、観光産業の発展や新しい収入源の確立にもつながります。

インフラフロー効果が見込める

インフラフロー効果とは、公共工事により雇用を生み出す効果のことです。公共工事のように大規模な工事では、多くの人手が必要です。そのため、公共工事を請け負う業者が多数の求人を募集するため、雇用が生まれます。
また、建設業界だけでなく、建設資材の供給業者や設計者、エンジニアリングサービス、飲食業や宿泊業など幅広い業種に影響を及ぼします。収入を得る人が増えるとともに、経済活動が活発化し、経済安定にも貢献できるでしょう。

受注実績により社会的信用がアップする

受注企業にとっては「公共工事を施工した」という実績が、社会的な信用につながります。企業として金融機関から融資を受けるためには、信用が必要です。また、社会的信用がある企業は、民間の取引先から工事を受注しやすい傾向にあります。
案件を安定して確保できるようになれば、利益が出やすい環境を構築できるでしょう。また、公共工事を多く請け負っている企業は経営が安定しやすく、将来性があるとして採用面でも有利に働きます。
 

公共工事を受注するデメリット

公共工事を受注する上で考えられるデメリットは、主に以下2つです。
  • 入札参加までの手続きが煩雑
  • 作成・提出を求められる書類が多い
各項目について詳しく見ていきましょう。

入札参加までの手続きが煩雑

公共工事の競争入札は誰でも参加できるわけではなく、参加資格を得るまでに手間や費用がかかります。また、手続きは煩雑なため、公共工事の受注を検討する段階で入札前に断念する業者も見られます。
例えば、決算が終了した後の経営状況分析や経営事項審査、入札参加資格登録などを1つずつ確実に行わなければなりません。その際に、経営状況分析を分析機関に依頼する手数料、経営事項審査の行政庁への審査手数料などが別途必要になります。

作成・提出を求められる書類が多い

多くの手間とコストをかけて入札参加権利を獲得し、公共工事を落札できたとしても、膨大な資料の提出を求められる点も知っておく必要があります。民間工事では不要とされている書類も多く、作成に時間や労力がかかるため、負担に感じる場合もあるでしょう。
書類の形式はもちろん、提出の期限やタイミングなども細かく決まっており、長い期間に渡って的確な管理を行う必要があります。
 

まとめ

公共工事と民間工事には、発注者や工事内容、予算、法的規制など大きな違いがあります。税金を使った公共工事では公平性を保証するために入札が適用され、法的な規制も多く定められている点も特徴です。
公共工事を受注できれば、社会的な信用の向上や長期的な経営安定などのメリットが期待できます。ただし、書類作成の負担や煩雑な手続きなどのデメリットも見逃せません。工事関係の書類作成を効率化するためには、専用ソフトの活用が望ましいでしょう。
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公共工事と民間工事の違いについてよくある質問

公共工事と民間工事の違いは?

公共工事と民間工事には、発注者や工事内容、契約形態、工期や予算、法的規制といった多くの違いがあります。
公共工事は、国や自治体が発注者となり、税金を予算とするインフラ設備などの大規模な工事を指します。また、公共工事としての品質を保持、保証するために多くの法的規制が設けられている点も特徴です。
一方、民間工事は民間企業が発注する工事で、契約や法律に関する規制は比較的少なく、工事内容もさまざまなものがあります。
 

公共工事を受注するメリットは?

公共工事をするメリットとして、主に下記3つが挙げられます。
  • インフラストック効果
  • インフラフロー効果
  • 受注実績による社会的信用の向上
インフラが整備されることで、人口流入や観光流入、物流の活性化により経済活動が活発になる可能性があります。また、大規模な公共工事では求人が増えるため、雇用量の増加による影響も見込めるでしょう。さらに、受注実績は社会的な信用度の向上にもつながります。
 

公共工事の種類は?

公共工事の内容は、大きく以下の5つに分けられます。
  • 土木工事
  • 建築工事
  • 管工事
  • 電気工事
  • 造園工事
工事の中には、特定の有資格者のみが担当できる範囲や作業を含む場合もあります。
 

公共工事は下請けでも請けられますか?

法的規制や条件を満たせば公共工事の入札に参加できます。入札条件自体が厳しいものではありますが、実際に下請けとして案件に携わっている企業も多くあります。
準備は大変ですが、受注できれば大口案件を獲得でき、経営安定にもつながるためチャレンジする価値はあるでしょう。
 

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