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給排水設備工事とは?設備の種類や耐用年数、基礎知識を徹底解説

  • 公開日:2023年08月01日
水道工事に関する知識
給排水設備工事とは?設備の種類や耐用年数、基礎知識を徹底解説

給排水設備工事は、私たちが日常生活を送るうえで欠かせない「水」に関する設備を扱う工事です。
施工に携わるうえで、必要な申請や許可が必要となる場合もあるため、工事の全体像を掴み、設備や機能の正しい知識を身につけることが大切です。

本記事では、給排水設備の基本的な分類や重要性、工事方法などについて解説します。
給排水設備の基本知識を押さえ、現場業務に活かすためにぜひお役立てください。

給排水設備とは?

給排水設備は、一般住宅や施設へ水を供給する給水設備と、汚水などを排出する排水設備の総称です。
水に関する設備という意味で、給排水設備と呼ばれることも多いですが、施工や申請手続きなどでは、給水設備と排水設備は分けて扱われています。

給排水設備は、地域の上水道や下水道と接続されており、配水管を介して水の供給と排水が行われています。
設備に不備があると、広い範囲で給水や排水に関する影響を及ぼす可能性があるため、各自治体にて細かく管理され、随時点検や修繕を実施しています。

 

 

給水設備

給排水設備のうち、給水設備は道路の下にある上水道管から水を引き込み、建物内に供給するための設備です。
戸建て住宅やマンションなど、建物の種類によって設置される給水設備は異なりますが、主に以下のものに分けられます。

  • 給水管
  • 貯水槽
  • 給水ポンプ
  • 給湯設備
 

それぞれの設備について詳しく解説します。

 

 

給水管

給水管とは、地下に張り巡らされている上水道管から、建物内に水を引き入れるための配管です。
戸建て住宅では、上水道管から給水管を介して、蛇口などの給水用具へと給水されます。

給水管と一言で言っても、使われる素材の種類がいくつかあります。
一般的には、ダクタイル鋳鉄管やステンレス鋼管、水道用ポリエチレン管、耐衝撃性(硬質塩化)ビニル管など、腐食や老朽化に強い耐久性のあるものが使用されます。

 

 

貯水槽

貯水槽とは、上水道管から引き込んだ水を一時的に溜めておくためのタンクです。
マンションなどの共同住宅やビルといった大規模な建物を中心に設置されています。貯水槽は、主に以下の2種類に分けられます。

  • 受水槽:建物の1階や地階に設置
  • 高置水槽:建物の高層階や屋上に設置
 

配水槽はFRP(強化プラスチックス)製のものが主流ですが、ステンレス製のものも見られます。

マンションの場合、通常は建物全体で1日に使用する水量の約40〜60%を貯水槽に溜めています。
 

給水ポンプ

給水ポンプは、上水道管や貯水槽からの水が建物内へ行き届かない場合に、圧力をかけるなどして水を運ぶためのポンプです。
マンションやビルなど規模の大きな建物では、貯水槽に溜めた水を各部屋に直接送ることは難しく、給水ポンプを使用して水を届けています。

給水ポンプには以下3つの種類があります。

  • 揚水ポンプ:受水槽に溜めた水を高置水槽まで汲み上げる
  • 加圧ポンプ:受水槽に溜めた水を各部屋に給水する
  • 増圧ポンプ:水道管から引き込んだ水に圧力を加えて直接各部屋に給水する
 

揚水ポンプは、高置水槽のある大型マンションなどを中心に設置されています。

建物の高低差を利用して高置水槽から各部屋に給水されるため、揚水ポンプは汲み上げ時のみ使われます。
また、他の給水ポンプより電気代が抑えられるというメリットがあります。

加圧ポンプは、小〜中規模のマンションで採用されているタイプです。高置水槽が不要なため、メンテナンスコストを抑えられます。
増圧ポンプは、中規模のマンションに多く見られるものです。
建物内に予備の水を貯めておけないため、断水や停電で水道が止まった際に不足する可能性がある点はデメリットといえます。

 

給湯設備

給湯設備とは、キッチンや洗面、お風呂などにあたたかいお湯を供給するための設備です。
給湯設備には「湯沸かし器」「給湯専用ボイラー」「循環ポンプ」などがあります。
給湯設備の配管には、高温のお湯を給水しても、膨張に耐えられる素材が用いられます。

給湯設備は、主に「局所給湯方式」と「中央給湯方式」の2種類があります。
局所給湯方式は、お湯を使用する場所に加熱装置を設置して給湯する方式です。
一度に使用する湯量が比較的少ない住宅などで採用されています。

中央給湯方式は、加熱装置から配管を利用して各使用場所にお湯を届ける方式です。ホテルやビルといったお湯の使用量が多い施設を中心に用いられています。
 

排水設備

排水設備とは、台所や浴室、洗濯などで生じる生活雑排水や、トイレの汚水を下水道へ送るための設備です。
汚水のまま自然に還すと水源が汚染されてしまうため、汚水を下水道へ送り、浄化してから自然に還すのが排水設備の目的です。

生活で使用した水だけでなく、雨どいなどに集まった雨水を処理する際にも、排水設備が使われます。排水設備には、主に以下のものが含まれます。

  • 排水管
  • 通気管
  • 排水槽・排水ポンプ
 

各設備について詳しく見ていきましょう。

 

排水管

排水管は、生活雑排水や汚水を下水道管に送るための配管です。
腐食を防ぐために硬質塩化ビニル管や耐火二層管などが採用されています。
排水管は、設置場所によって「屋内排水管」と「屋外排水管」に分けられますが、主な種類は以下3つです。

  • 汚水排水管:トイレの汚水のみを流す
  • 雑排水管:台所、洗面所、浴室、洗濯などで生じた生活雑排水を流す
  • 雨水排水管:雨水を屋外の下水管に流す
 

多くの排水管の途中には、排水トラップという設備が付いています。
S字型やU字型などの配管の途中に取り付けることで、排水から出る悪臭やガスが室内に入り込むのを防ぐ目的があります。
 

通気管

通気管は、排水が配管内をスムーズに流れるように、排水管内の空気圧を調整する役割を果たしています。
排水管は、常に水が流れているわけではなく、排水されていない間は非満水状態です。

そのため、通気管により空気の通り道を確保することで、排水管内の圧力変動を低減させ、排水トラップの破封を予防します。
また、排水管の中を換気する目的もあります。

通気管には主に4つの通気方式があります。

  • 各個通気方式:衛生器具ごとに通気管を設ける方式
  • ループ通気方式:排水横枝管の最上流の衛生器具の下流直後から通気管を立ち上げる方式
  • 伸頂通気方式:通気立管を設けず、伸頂通気管のみで通気を行う方式
  • 特殊継手排水方式:伸頂通気方式の一種で、排水立管と排水横枝管の合流部に特殊な継手を用いる方式
 

戸建住宅など衛生器具の少ない低層の建物には伸頂通気方式が、パイプスペースを確保しやすいオフィスビルなどではループ通気方式が多く採用されています。

 

排水槽・排水ポンプ

排水槽と排水ポンプは、建物の構造などにより、排水を自然に下水道管へ送ることが難しい場合に取り付ける設備です。
排水槽に排水を溜めておき、排水ポンプを使って下水道に送り出します。

排水槽は、トイレからの排水専用の「汚水槽」と、生活排水専用の「雑排水槽」2種類がありますが、いずれも一般的には建物の地階に設置されます。
 

給排水設備の重要性

給排水設備は、人間が健康的に生きる上で欠かせない「水」を守るという重要な役割を担っています。
給排水設備が故障して、飲料水や生活用水の供給が止まってしまえば、すぐに通常の生活は送れなくなるでしょう。

また、給排水設備に不備があり、配管のサビや異物が発生するようなことがあれば、蛇口から出る水も汚染されてしまいます。
上下水管の管理が行き届かない場合、汚水が蛇口から供給されてしまう可能性もあるでしょう。

このように、給排水設備を適切な状態に保つことは、地域住民の生活の品質を確保するためにも重要であり、定期的な設備の点検とメンテナンスが欠かせません。
 

給排水設備の耐用年数

給水管や排水管の法定耐用年数(減価償却期間の目安)は15年ですが、実際の耐用年数は設備の場所や使用されている材質などによって異なります。
給排水管に使われる材質は金属や樹脂が主流で、金属・樹脂の複合タイプもあります。

主な給排水設備のおおむねの耐用年数は、以下の通りです。
【給水管・排水管】

  • 銅管(給水):30年
  • ステンレス管:20年
  • 亜鉛メッキ鋼管(給水・排水):10~20年
  • 硬質塩化ビニール管(給水・排水):15~30年
  • 塩ビライニング鋼管(給水・排水):20~25年
  • コーディング鋼管(排水):20~25年
  • ポリエチレン管(給水):15~30年
 

【水槽】

  • FRP製受水槽:15~20年
  • FRP製高置水槽:15~20年
  • 鉄筋コンクリート製受水槽:30~50年
 

【ポンプ】

  • 揚水ポンプなどの陸上型ポンプ(給水):15~20年
  • 水中型ポンプ(排水):8~10年
  • 増圧給水ポンプ:10年~15年
  • 加圧給水ポンプ:10年~15年
給排水設備の多くは約10〜20年の耐用年数が多いですが、お手入れや管理方法などによっては寿命に差が出ます。

そのため、耐用年数に満たない時期であっても、部品交換や修理が必要となるケースも出てきます。
また、建物が建設された時期や施工当時の法令などによって、使われている材質が変わるため、痛みが出やすいタイミングも変わります。
材質確認や現地調査を業者に依頼しておくと、適切な修繕につながるでしょう。

 

給排水設備工事の方法

給排水設備工事は、施工する箇所により「宅内工事」と「屋外工事」に分けられます。
給水設備工事の宅内工事とは、水道メーターから蛇口までの給水設備や、屋内の排水口などから屋外の配水管までの排水設備における工事です。
水漏れ対応や蛇口の修理、交換といった比較的軽微な作業であれば、水道工事の指定業者以外でも対応できる場合もあります。

基本的に、宅内工事の方法は、建築物の種類や構造、設備の種類、施主の要望などを踏まえて決定されます。
屋外工事とは、地域の公共水道管と接続する工事で、宅内工事以外の範囲における水道管工事を指します。
屋外の水道管に干渉する工事は、申請により認可を受けている指定業者のみが取り扱うことが可能です。

 

まとめ

給排水設備は、私たちが快適な日常生活を送るために必要不可欠なインフラです。
飲料水やきれいな生活用水が蛇口から出ることや、使用した水を下水道に送ることは、給排水設備が適切に設置され、機能することで実現しています。

給水と排水それぞれで多くの設備がありますが、いずれが欠けても機能しなくなってしまうため、定期的な点検と修繕管理により正常な状態をキープする必要があります。
水道管工事に関わる際には、設備の基礎知識を抑えた上で、必要な手続きを行うことが大切です。

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給排水設備工事についてよくある質問

給排水設備工事の宅内工事と屋外工事の基準は?

給排水設備工事の宅内工事とは、建物の水道メーターから蛇口までの給水管、屋内の排水口などから屋外の配水管までの排水管に関わる工事です。
一方、屋外工事は、水道メーター以降の、地域の水道管と接続するための水道管工事を指します。

それぞれで工事内容や対応できる業者が異なります。
屋外工事は、認可を受けた指定事業者のみが取り扱うことが可能ですが、宅内工事でも蛇口の修理や交換など軽微な作業は指定事業者でなくても対応できる場合があります。

 

 

給水設備の方式はどんなものがありますか?

給水設備の方式は4種類があり、建物の用途や階数、規模などによって決められます。4つの種類は以下の通りです。

  • 水道直結直圧方式:道路の下にある水道本管から直接引き込む方法
  • 加圧給水ポンプ方式:水道本管から引き込んだ水を受水槽に貯め、加圧ポンプを使って給水する方法
  • 高置水槽方式:水道本管から引き込んだ水を高層階や屋上の受水槽に貯めて、高低差の圧力を使って給水する方法
  • 水道直結増圧方式:水道本管から引き込んだ給水管に設置したポンプで給水する方法
 

給排水設備工事の分類には何がありますか?

戸建て住宅の給排水設備工事は、「上水道工事」と「下水道工事」の2つに分けられます。
上水道工事とは、水道管引き込み工事、室内配管工事、修繕工事の総称です。
家庭で蛇口をひねってきれいな水が出る状態を確保するために行われます。

下水道工事は、台所や浴室からの生活雑排水やトイレからの汚水を下水処理場へ送るための工事です。
家の中から外に排水するための屋内排水管工事と、家の外から下水処理場や川へ排水するための屋外排水管工事の2つに分けられます。

 

給排水設備工事をするタイミングは?

配管に関して15年という法定耐用年数がありますが、年数に関わらず工事が必要となる場合があります。
例えば、蛇口をひねったときに、いつもと違う色の水が出た場合や、排水が流れない場合には、配管の故障や不具合が原因である可能性があるため、調査と工事が必要です。

目安ではありますが、赤っぽい水が出た場合は、給水管の腐食や酸化が考えられます。
また、青っぽい水が出た場合、水道水に含まれる塩素が給湯機などの銅と反応していることが考えられます。

いずれの場合でも、普段とは異なる状態が見られたら、工事を行うタイミングと判断できるでしょう。
 

 

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