- 2025年10月01日
JWCADで曲線を描くには!?曲線コマンドの使い方

ユーザー数の多いCADソフトJWCADは無料で使えるだけでなく機能性や操作性に優れたソフトです。
もちろん電気工事や水道工事の図面作成にも利用できます。
JWCAD(Jw_cad)には、外構の形状や池の輪郭、車体や飛行機のボディラインなどを表現するためのさまざまな曲線作図機能があります。ここでは代表的なスプライン曲線・ベジェ曲線・サイン曲線・2次曲線の描き方を、初心者でもわかりやすい手順で解説します。
コンテンツ
各制御点を通る滑らかな曲線!スプライン曲線の描き方
スプライン曲線はあらかじめ指定した1つ1つの制御点を通る滑らかな曲線のことです。
建築CADで最もよく使われる曲線で、外構の形状や池の作図などに使うことができます。
制御点を通らないBスプライン曲線やNURBSと言われるコンピューターグラフィックスで使われる曲線もありますが、ここではそれぞれの制御点を通る基本的なスプライン曲線の作り方について説明しましょう。
作図手順
- ツールバーの「曲線」をクリック。
- コントロールバーで「スプライン曲線」を選択。
- 分割数を入力(数が大きいほど滑らかになります)。
- 曲線を通過させたい制御点を順にクリックして仮の折れ線を作成。
- コントロールバーの「作図実行」をクリックするとスプライン曲線が確定します。
作図のコツ
- 制御点の数と位置で形状が決まります。
- ギザつく場合は分割数を増やすか、制御点を調整してください。
- 制御点は連続してクリックし、一筆書きのイメージで指定するときれいに描けます。
きれいな流線形を描きたい!ベジェ曲線の描き方
スプライン曲線よりさらに滑らかな曲線を描きたいなら、ベジェ曲線を使ってみましょう。
スプライン曲線は各制御点を通る曲線ですが、ベジェ曲線は各制御点を通らず、曲線が各制御点の中間点を通っていきます。
フランスの自動車メーカーによって考案され、車両や飛行機などのボディを作図するときに使われる曲線です。
きれいな流線形を描きたいときに使えます。
JWCADでベジェ曲線を描く方法は、スプライン曲線を描くときとほとんど操作が同じです。
作図手順
- ツールバーの「曲線」をクリック。
- コントロールバーで「ベジェ曲線」を選択。
- 分割数を入力。
- 曲線の形を決める制御点を順にクリックして折れ線を作成。
- コントロールバーの「作図実行」でベジェ曲線が完成します。
作図のコツ
- 制御点を通らないため、スプラインよりさらに滑らかな曲線が得られます。
- きれいな流線形を出したいときに適しています。
- 思い通りに描けない場合は制御点の配置と間隔を工夫してください。
数学でもおなじみのサイン曲線を描くには?
伸びたバネのように同じ幅、同じ間隔で描かれるサイン曲線もJWCADで描くことができます。
事前準備
ツールバーの**[/]**コマンドで、X軸とY軸の十字座標軸を描いておきます。
作図手順
- ツールバーの「曲線」 → コントロールバーで「サイン曲線」を選択。
- 分割数を入力。
- 以下を順にクリック:
- X軸(基準線)
- 原点(X軸とY軸の交点)
- 振幅の頂点となる点(Y軸と平行方向の位置)
- 1サイクル後にX軸と交わる点
- 最後に始点と終点をX軸上で指定するとサイン曲線が完成します。
作図のコツ
- クリック数が多いため、ステータスバーの指示を確認しながら進めると確実です。
- 振幅や周期は、頂点とサイクル終点の位置で決まります。
滑らかな放物線!2次曲線の描き方
最後に2次曲線の描き方を説明します。
2字曲線は土木や建築工事において、吊り橋や吊り構造を表現するために使われる曲線です。
事前準備
ツールバーの「/」コマンドでXY座標軸を作成。
作図手順
- ツールバーの「曲線」 → コントロールバーで「2次曲線」を選択。
- 分割数を入力。
- 以下を順にクリック:
- X軸(基準水平線)
- 原点(X軸とY軸の交点)
- 中間点(曲線が通過する点)
- 始点(X軸上)
- 終点(Y軸上)
- コントロールバーの「作図実行」をクリックすると2次曲線が完成します。
作図のコツ
- 中間点の位置によって放物線の開き方が変わります。
- サイン曲線と同じく、クリック順が大切です。誤ると正しい形になりません。
- こちらもステータスバーの指示を見ながら作業すると確実です。
JWCADの曲線コマンドを使ってみた感想は!?
曲線を描くために使った「曲線」コマンドは、滑らかな曲線を描くのに便利です。
分割数を多めにすると、より滑らかな曲線が描けます。
手書きの図面に比べると、かなり滑らかできれいな曲線です。建築物の曲線や電気記号を描きたいときなどに重宝するでしょう。
ただし、JWCADを一通り使いこなせるようになるには時間がかかります。
また、今回描いたような曲線を作図するにはクリック数がどうしても多くなるため、作業時間が長くなり疲れを感じることもあります。
実際に仕事で使うためには、もう少し作業を効率化したいところです。
そんな時には、専門CADソフトの導入を検討してみるのも良いかもしれません。
例えば電気工事専門CAD「plusCAD電気α」や水道工事専門CAD「plusCAD機械α」なら、配線や配管を簡単に作図するための補助機能が搭載されているため、複雑な設定を気にする必要なく直感的にカーブ線や隠線処理、線の交差部分の処理を行えるので、簡単に・正確に図面できて、現場に集中することが可能になります。
電気工事向けCAD・見積り連動ソフト「plusCAD電気α」をみる
水道工事向けCAD・見積り連動ソフト「plusCAD機械α」をみる
JWCADの曲線作図に関するよくある質問
Q1. JWCADで曲線を描くにはどうすればいいですか?
ツールバーの「曲線」コマンドを使います。コントロールバーで「スプライン曲線」「ベジェ曲線」「サイン曲線」「2次曲線」などを選び、制御点をクリックしていくと曲線を作図できます。
Q2. スプライン曲線とベジェ曲線の違いは何ですか?
スプライン曲線は「制御点を必ず通る」ため、外構のラインや池の形など、点を正確に通したい場合に便利です。ベジェ曲線は「制御点を通らず、配置によって滑らかなカーブを描く」ため、流線形のデザインに向いています。
Q3. 曲線がギザギザになるのはなぜですか?
分割数が少ないと線が直線的になり、ギザギザして見えます。コントロールバーで分割数を大きく設定すると、より滑らかな曲線が描けます。
Q4. サイン曲線や2次曲線は描けますか?
はい、描けます。コントロールバーで「サイン曲線」や「2次曲線」を選び、ガイドに沿ってクリックすると作成可能です。ただしクリック数が多いため、ステータスバーの指示を確認しながら進めると失敗を防げます。
Q5. 曲線が思い通りに描けません。コツはありますか?
制御点を「一筆書き」のイメージで連続してクリックすると自然な曲線になります。ベジェ曲線は制御点の配置と間隔を工夫することで、滑らかな流線形を描けます。