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  • 2026年02月24日

給排水図面の書き方を理解する|実務前に押さえたい考え方と流れ

水道工事に関する知識
給排水図面の書き方を理解する|実務前に押さえたい考え方と流れ


給排水図面は、建物の快適性と衛生環境を支える重要な設備図面です。
しかし、専門的な知識が求められるため、特に経験の浅い技術者にとっては作成が難しいと感じるかもしれません。

この記事では、給排水図面の基本的な役割から、作図を始める前に考慮すべき計画の立て方、そして具体的な書き方の流れまでを解説します。

実務に即した考え方と手順を理解し、精度の高い図面作成の第一歩を踏み出しましょう。

コンテンツ

給排水図面とは何か?まず理解しておきたい基本

給排水図面とは、建物へ水を供給する「給水」と、使用した水を外部へ排出する「排水」の設備に関する情報をまとめた図面です。

この図面には、給水管や排水管といった配管の経路やサイズ、接続箇所、衛生器具や枡の位置など、給排水設備に関する全ての情報が記載されます。
建物のライフラインを担う設備の設計・施工・メンテナンスにおいて、正確な情報伝達の役割を果たす不可欠な資料です。

 

給排水図面が担う役割

給排水図面の主な役割は、設計者の意図を施工者へ正確に伝え、円滑な工事を実現することです。
建築の平面図だけでは表現できない床下や壁内の配管ルート、他の設備との交差部分、高さ関係などを明確に図示します。
これにより、施工ミスや手戻りを防ぎ、工事の品質を確保します。

また、完成後も建物を維持管理していく上で重要な資料となり、将来のリフォームやメンテナンス時に配管の位置や系統を把握するための根拠となります。
断面の納まりを考慮して作成された整理された図面は、関係者間のスムーズな情報共有を可能にします。

 

他の設備図面との違い

給排水図面が他の設備図面、例えば電気設備図や空調設備図と大きく異なる点は、重力と勾配を常に考慮する必要があることです。
特に排水管は、自然流下で水を排出するため、適切な勾配を確保しなければ機能しません。
この物理的な制約が、配管ルートを決定する上で最も重要な要素となります。

一方、電気の配線は比較的自由に経路を設定でき、空調のダクトも勾配の制約は少ないです。
このように、水の流れという自然の法則に大きく左右される点が、給排水図面の計画と作図における特有の難しさであり、専門性が求められる部分です。

 

給排水図面を書く前に考えておくべきこと

給排水図面の作図に取り掛かる前に、まず建築に関する各種図面を深く理解することが不可欠です。
建築の平面図や断面図から、壁の厚さ、床下のスペース、梁の位置などを正確に読み取り、配管ルートの制約を把握します。

その上で、使用する配管や器具をどのような記号で表現するかを定め、給排水計画の全体像を構築していく必要があります。
この事前の情報整理と計画が、後の作図作業の効率と図面の品質を大きく左右します。

 

建物用途・規模から考える給排水計画

給排水計画は、建物の用途と規模によって大きく内容が異なります。
例えば、一般住宅であれば給排水の系統は比較的シンプルですが、レストランやホテルなどの商業施設では、厨房からの油分を含んだ排水を処理するグリストラップの設置や、多数の客室へ安定して給水・給湯する大規模な配管系統が求められます。

また、工場であれば特殊な薬品を排水する系統を別に設けるなど、用途に応じた特別な配慮が必要です。
建物の使われ方を具体的に想定し、必要な給水量や排水の質、法規制などを考慮して、最適な給排水計画を立てることが作図の前提となります。

 

水回り設備の種類と配置を整理する

給排水計画の骨格を固めるためには、まずトイレ、キッチン、浴室、洗面所といった水回り設備の種類と配置を確定させることが第一歩です。
建築図面上でこれらの器具の位置が決定されると、そこから給水・排水の配管をどのように接続するかの検討が始まります。
この際、単に繋げるだけでなく、将来のメンテナンスや点検を考慮して、点検口や作業スペースを確保することも重要です。

建築基準法などの関連法規を遵守しつつ、機能性と保守性を両立させる配置計画を立てることで、合理的で無駄のない配管ルートの設計が可能になります。

 

給水・排水の大まかな方針を決める

水回り設備の配置が決まったら、次に行うのは給水と排水の全体的な方針決定です。
公共の上水道管や下水道管との接続位置を起点に、建物内外の配管ルートの大枠を描きます。
給水配管は、圧力を利用するため比較的自由にルートを選べますが、水圧の低下を避けるために最短距離で計画するのが基本です。

一方、排水配管は勾配が命であり、高い位置にある器具から低い位置の排水桝へ向かって、障害物を避けながらスムーズに流れるルートを設定しなくてはなりません。
この段階で方針に誤りがないように検討することで、後の詳細設計での手戻りを防ぎます。

 

給排水図面の書き方の流れ(考え方の順序)

給排水図面を作成する際は、一定の順序で思考を整理しながら進めることで、論理的で分かりやすい図面に仕上がります。
単に線を引くのではなく、なぜそのルートになるのか、なぜその部材を選ぶのかという根拠を明確にしながら作図を進める必要があります。
ここでは、実務における標準的な給排水図面の書き方と、その背景にある考え方の流れを、具体的なステップに沿って解説します。

 

器具配置を基準に全体像を書く

給排水図面の作成は、まず建築の平面図をベースにして、便器、洗面化粧台、キッチンシンク、ユニットバスなどの衛生器具や水回り設備を正確な位置に配置することから始まります。
これらの器具は、給排水配管の起点および終点となるため、図面上の基準点として機能します。
器具の位置が確定することで、そこからどのように配管を伸ばし、どの壁や床下を通して外部のライフラインに接続するのか、という全体像を具体的に検討していくための土台ができます。

この最初のステップが、後の配管計画全体の整合性を保つ上で極めて重要です。

 

排水計画から配管ルートを考える

給排水計画において、多くの場合、排水の配管ルートから先に検討します。
なぜなら、排水は自然流下を基本とするため、勾配の確保という物理的な制約が最も厳しいからです。
建物の最も高い位置にある水回り器具から、屋外の公共桝に向かって、決められた勾配を維持しながら排水経路を設定します。

このとき、建物の基礎や梁などの構造体を避けつつ、最短ルートを通すのが理想です。
汚水と雑排水の系統を分け、それぞれの経路を決定した後に、比較的自由度の高い給水・給湯の配管計画を進めるのが効率的な手順です。

 

給水・給湯配管を整理する

排水ルートの計画が完了したら、次に給水・給湯の配管ルートを整理します。
道路下に埋設された水道本管からの引き込み位置を起点とし、水道メーターを経由して各水回り器具へと配管していきます。
給水管は給湯器で分岐し、給湯配管として各所へ接続されます。

これらの配管は圧力がかかっているため、排水管ほど勾配の制約はありませんが、他の配管や構造体との干渉を避けながら、できるだけ短い経路で計画します。
配管図には、塩ビ管(VP)やステンレス鋼管(SUS)といった配管の種類を示す記号を明記し、誰が見ても仕様が分かるようにします。

 

配管計画を考える際の基準と視点

効果的な配管計画を立案するためには、単に機器と配管を線で結ぶだけでは不十分です。
実際に建物を建設し、長期間使用していく過程を想像し、多角的な視点から検討することが求められます。
施工のしやすさ、完成後のメンテナンス性、そして図面自体の分かりやすさといった基準を持つことで、機能的かつ経済的な給排水設備を実現する図面を作成できます。

 

配管の通しやすさとメンテナンス性

図面上では問題なく見える配管ルートでも、実際に施工できなければ意味がありません。
梁や柱といった構造体との干渉を避け、狭いスペースでも職人が作業できるかという「施工性」を常に意識することが重要です。
また、建物が完成した後のことも見据えなければなりません。

将来、配管の詰まりや漏水が発生した際に、点検や修理が容易に行えるように、点検口の位置や配管スペースを計画に含める「メンテナンス性」への配慮は不可欠です。
これらの視点は、建物の品質と寿命に直結する重要な要素となります。

 

シンプルで分かりやすい系統分け

給排水設備には、給水、給湯、汚水、雑排水、雨水など、目的の異なる複数の配管系統が存在します。
これらの系統を明確に区別し、図面上で分かりやすく表現することが重要です。
例えば、給水は青色、給湯は赤色、排水は茶色など、色分けや線種分けのルールを定めて作図することで、図面の可読性は格段に向上します。

複雑な配管が集中する箇所では、各系統がどのように流れているかを誰でも直感的に理解できるように整理します。
これにより、施工時のミスを防ぎ、設計意図を正確に伝えることが可能になります。

 

施工時を意識した配管計画

図面は、設計者から施工者への指示書です。
そのため、現場の職人が図面を見て、迷うことなく作業を進められるように配慮した計画が求められます。
例えば、配管の寸法や高さを具体的に記入したり、複雑な取り合いが生じる箇所は拡大詳細図を作成したりする工夫が必要です。

また、図面に使用した配管やバルブなどの記号が何を示しているのかを一覧で示す「凡例」を作成することも欠かせません。
施工者の視点に立ち、必要な情報がすべて盛り込まれているかを確認しながら作図を進めることが、手戻りのないスムーズな工事の実現に繋がります。

 

平面図で表現する内容と見るべきポイント

給排水図面の中心となるのが平面図です。
この図面には、建物の上から見下ろした際の配管経路、器具の配置、そしてそれらを結ぶための様々な情報が描き込まれます。
平面図を正確に作成し、読み解くためには、どの位置にどのような情報を記載すべきか、そしてどの記号が何を示しているのかを理解することが不可欠です。

ここでは、給水・排水配管計画を平面図に落とし込む際の表現内容と、確認すべきポイントを解説します。

 

器具と配管の位置関係の考え方

平面図における器具と配管の位置関係は、建物の構造と密接に関わります。

まず、トイレやキッチンなどの衛生器具を建築図に正確に配置します。

次に、各器具の排水口や給水接続口から、壁の中や床下をどのように配管が通るかを計画します。

このとき、壁の厚みや床下の空間の寸法を考慮し、柱や梁などの構造体を避けるルートを選択しなくてはなりません。
特に排水管は勾配が必要なため、限られたスペース内でいかに効率よく、かつ確実に流れる経路を確保するかが設計の腕の見せ所となります。

 

平面図で確認しておきたいチェックポイント

平面図の作図が完了したら、必ず見直しを行いましょう。
まず、配管の口径や勾配の表記に間違いはないか、基本的な仕様を確認します。
次に、使用した記号と凡例の内容が一致しているか、図面全体で表記の統一がとれているかを見ます。

さらに、電気や空調といった他の設備図面と重ね合わせ、配管が他のダクトや配線と干渉していないかをチェックすることも重要です。

最後に、点検口や掃除口など、メンテナンスに必要なスペースが適切に確保されているかを確認し、長期的な利用に問題がないかを検証します。

 

立面図で表現する内容と役割

給排水図面における立面図や系統図、配管図は、平面図だけでは表現しきれない「高さ」に関する情報を伝える重要な役割を担います。
これらの図面の正しい見方や読み方を理解することで、配管がどのように建物を上下に貫いているのか、また、どの程度の勾配で設置されているのかを立体的に把握できます。

記号の意味を知り、給水とはどのような経路を辿るのかを追うことで、図面から具体的な施工イメージを掴むことが可能になります。

 

上下階のつながりをどう表すか

複数階建ての建物において、上下階の配管がどのようにつながっているかを示すのが立面図や系統図の役割です。
特に、トイレや洗面所などの水回りが各階の同じ位置にある場合、パイプスペース(PS)と呼ばれる縦方向の配管スペース内を、給水管や排水管が貫通します。
立面図では、このPS内での配管の立ち上がりや立ち下がり、そして各階で分岐して器具につながる様子を表現します。

これにより、建物全体の給排水システムの流れが一目で把握でき、系統全体の整合性を確認することが可能になります。

 

平面図では補えない情報とは

平面図が二次元的な位置情報を示すのに対し、立面図や系統図は三次元的な高さ情報を補完します。
具体的には、各階の床レベルを基準とした配管の設置高さ(H=FL+〇〇のように表記)、排水管の正確な勾配、そして梁などの構造体を配管が乗り越えたり、下をくぐったりする際の上下関係を図示します。

平面上では交差して見える2本の配管が、実際にはどちらが上でどちらが下なのかといった情報は、施工の精度に直接影響します。
これらの立体的な情報は、平面図だけでは伝達が困難であり、立面図の存在価値そのものと言えます。

 

給排水図面でよくあるミスと注意点

給排水図面の作成では、経験の浅い技術者が陥りやすい典型的なミスがいくつか存在します。
これらのミスは、施工時の手戻りや、建物の機能不全に直結する可能性があるため、事前にそのパターンを把握し、注意深く作図を進めることが重要です。

ここでは、実務で頻繁に見られる失敗例とその原因を挙げ、質の高い図面を作成するための注意点を解説します。

 

配管ルートを後回しにしてしまうケース

設計の初期段階で意匠や構造計画を優先し、給排水の配管ルート検討を後回しにすることは、よくある失敗の一つです。
いざ配管計画を始めようとしたときには、すでに配管を通すための十分なスペースが残されておらず、梁を貫通させたり、不自然に迂回させたりする無理な計画を強いられることになります。
特に勾配が必要な排水管では、ルートが限定されるため、計画の遅れは致命的です。

設計の初期段階から建築・構造設計者と連携し、配管スペースを確保しておくことが、手戻りを防ぐ上で非常に重要です。

 

図面が複雑になりすぎる原因

良かれと思って多くの情報を一枚の図面に詰め込みすぎると、かえって読みにくく、意図が伝わらない図面になることがあります。
給水、給湯、排水、ガスなど、複数の配管系統を同じ平面図に重ねて描くと、線が密集してしまい、どの線がどの配管を示しているのか判別が困難になります。

これを避けるためには、系統ごとに図面を分けたり、輻輳する箇所は縮尺を上げた詳細図を別途作成したりする工夫が必要です。
線種や線の太さ、色を効果的に使い分け、情報量を適切にコントロールすることが、分かりやすい図面作成の鍵となります。

 

意図が伝わらない図面になる理由

作図者本人は内容を理解していても、施工者や他の関係者に設計意図が正しく伝わらない図面は、図面としての役割を果たしていません。
その主な原因は、説明不足にあります。

例えば、標準的でない特殊な納まりを採用した場合に、その指示を注記で書き忘れると、施工者は標準的な方法で施工してしまいます。

また、使用する記号の凡例がなかったり、必要な寸法が記載されていなかったりすることも、誤解やミスの原因です。
図面は自分だけのものではなく、第三者への伝達ツールであるという意識を持ち、客観的な視点で作図することが求められます。

 

実務に入る前に押さえておきたい給排水図面の考え方まとめ

給排水図面の作成は、単に配管を線で描く作業ではありません。
建物の機能性と安全性を支えるライフラインを設計する、責任ある仕事です。
実務においては、建築計画の初期段階から配管ルートを意識し、構造や他の設備との干渉を避けるためのスペースを確保する視点が不可欠です。

また、施工時の作業のしやすさや、完成後のメンテナンス性までを考慮した計画が求められます。
そして最も重要なのは、その設計意図を、誰が見ても正確に理解できるように図面へ落とし込む表現力です。

これらの考え方を念頭に置くことで、品質の高い給排水図面を作成できます。

 

給排水図面作成を実務レベルへ引き上げるために|専用CADという選択肢

給排水図面の作成は、勾配や系統の整理など専門的な知識と経験が求められるため、初めて取り組むと手間と時間がかかりがちです。特に排水の縦断図や立面図の作成、法令に即した申請図面の仕上げなどは、正確性が求められるうえに時間もかかります。

そこで、作図効率を大幅に高めたい方や、日々の申請図面作成に悩んでいる方には、専用ソフトの導入が強力な助けになります。

例えば、plusCADシリーズは、平面図・立面図・縦断図の作成を自動化した機能を備え、必要な記号や寸法も簡単に扱えます。専門知識が浅い方でも直感的に操作できる設計で、作図時間の短縮とミス防止に大いに役立ちます。

実務前の準備や業務効率化を考える際には、こうしたツールの活用もぜひご検討ください

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給排水図面の書き方に関するよくある質問

給排水図面は、どの段階から作成を始めるのが適切ですか?

建築の平面図や断面図がある程度固まった初期段階から検討を始めるのが理想です。

特に排水配管は勾配や構造体との関係で後から調整が難しいため、意匠・構造計画と並行して給排水の配管ルートを検討しておくことで、手戻りや無理な配管計画を防ぐことができます。

 

給排水図面を書くとき、最初に意識すべきポイントは何ですか?

まずは器具配置を基準に、排水計画から考えることが重要です。

排水は自然流下のため勾配の制約が大きく、給水よりも自由度が低いからです。
排水ルートの方針を固めたうえで、給水・給湯配管を整理すると、全体の整合性がとれた図面になります。

 

初心者が給排水図面で失敗しやすい点は何ですか?

情報を詰め込みすぎて、図面が分かりにくくなる点です。

複数の配管系統を一枚に描きすぎたり、凡例や注記が不足したりすると、施工者に意図が正しく伝わりません。
系統ごとに整理し、必要に応じて詳細図を分けることで、実務で使いやすい図面になります。

 

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