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  • 2026年01月28日

足場積算とは?拾う費用と数量の考え方を現場目線で解説【初心者向け】

足場積算とは?拾う費用と数量の考え方を現場目線で解説【初心者向け】

足場積算とは、建設現場で必要となる足場工事の費用を事前に算出する作業です。
この作業は、正確な見積もりを作成し、工事の予算を管理するために不可欠な工程となります。

積算の基本的な方法は、まず図面などから足場を設置する面積や必要な部材の数量を拾い出し、その数量に設定した単価を掛け合わせて費用を計算します。
足場の種類や現場の条件によって単価は変動するため、状況に応じた適切な判断が求められます。

コンテンツ

足場積算とは?基本的な考え方と全体像

足場積算は、建設工事における仮設工事費用を算出するための重要な業務です。
この積算の精度が、工事全体の予算や利益に直接影響を与えます。
基本的な考え方として、まず図面から足場の設置面積や必要な部材の数量を正確に拾い出し、そこに労務費や運搬費などを含めた単価を掛けて費用を算出します。

特に公共工事においては、国土交通省が定める「公共建築数量積算基準」などの公的な基準があり、これに準拠して数量を算出することが求められます。

足場積算が必要とされる理由

足場積算は、適正な工事費用を算出し、発注者に対して透明性の高い見積書を提示するために不可欠です。
精度の高い積算を行うことで、企業の利益を確保しつつ、競争力のある価格を提示できます。

また、積算の過程で必要な足場の規模や種類を具体的に計画するため、安全な作業環境を確保するための足場組立計画の土台にもなります。
予算管理や原価管理の基礎情報となるため、正確な積算の方法を理解しておく必要があります。

足場積算における「数量」と「費用」の違い

足場積算において、「数量」と「費用」は明確に区別されます。
「数量」とは、足場を設置する面積(㎡)や使用する部材の数、あるいはリース期間など、物理的に計測・算出される量のことです。
一方、「費用」は、その算出された数量に平米あたりの単価や部材単価、労務費などを掛け合わせて算出される金額を指します。

例えば、建築物の外部に設置する足場の場合、図面から正確な面積という「数量」を拾い出すことが、適切な「費用」を算出するための第一歩となります。

足場積算で拾う費用の内訳

足場積算で算出する費用は、単に足場材のレンタル料だけではありません。
職人が足場を組立て・解体するための「組立・解体費」、現場まで資材を運ぶ「運搬費」、そして安全対策のための「付帯費用」など、複数の項目で構成されています。
これらの内訳を正確に拾い出すことが、実態に即した見積作成の第一歩です。

足場工の費用は、仮設工事の中でも大きな割合を占めるため、各項目の内容を正しく理解し、漏れなく計上する必要があります。

足場材費(単管足場・枠組足場・くさび式足場)

足場材費は、使用する足場の種類によって単価が大きく異なります。
一般住宅の建設で広く採用されているのが、ハンマー一本で組立・解体ができる「くさび緊結式足場」です。
部材がユニット化されたシステム足場であり、作業効率が良い点が特徴です。

一方、中高層のビル建築では、強度と安全性が高い「枠組足場」が主流となります。
その他、狭い場所や複雑な形状の建物には、柔軟な対応が可能な「単管足場」が用いられることもあり、現場の状況に応じて最適なくさび式などの足場材を選定します。

組立・解体費の考え方

組立・解体費は、足場を設置し、工事完了後に撤去するために必要な人件費(労務費)です。
一般的に、足場の面積(㎡)に比例して算出され、足場の種類や現場の条件によって作業員の人数や作業時間が変わるため、単価も変動します。

例えば、部材が大きく重量のある枠組足場は、くさび式足場に比べて組立・解体に多くの手間と人数を要する場合があります。
この費用を正確に見積もることが、実行予算の精度を高める上で重要です。

運搬・搬入出費の考え方

運搬・搬入出費は、足場センターなどから現場まで足場材を輸送するための費用です。
トラックのレンタル代や燃料費、運転手の人件費などが含まれます。
この費用は、現場までの距離だけでなく、現場周辺の道路状況にも大きく左右されます。

道幅が狭く大型トラックが進入できない場合は、小型トラックで複数回に分けて運ぶ必要があり、コストが増加します。
単管足場のように部材が細かく多い場合も、積み下ろしに時間がかかるため、これらの条件を考慮して費用を算出します。

付帯費用(養生・安全対策・メッシュシートなど)

付帯費用には、工事現場の安全と周辺環境への配慮に必要な項目が含まれます。
代表的なものが、塗料や粉塵の飛散を防ぐためのメッシュシートや、工具などの落下物から歩行者を守るための朝顔(防護棚)の設置費用です。
また、隣接する建物や車両を傷つけないように保護する養生費用もこれに該当します。

これらの安全対策は、労働安全衛生規則などで定められている場合もあり、法令遵守の観点からも軽視できない重要な費用項目です。

足場数量の拾い方と算出方法

足場数量の算出は、積算業務の根幹をなす作業であり、その精度が見積金額を大きく左右します。
数量は主に足場を設置する面積(架面積)で表され、図面を基に算出するのが基本です。
特に公共工事では、国土交通省が公表している「公共建築数量積算基準」という統一されたルールが存在し、多くの民間工事でもこの資料が参考にされています。

この基準に則って、建物の外周や高さから正確な数値を拾い出すことが求められます。

外部足場の数量算出方法

外部足場の数量(架面積)を算出する最も基本的な計算式は、「(建物の外周+ゆとり幅)×足場の高さ」です。
ここで重要なのが「ゆとり幅」で、これは建物の外壁面から足場の中心(建地)までの距離を指します。

一般的に、公共建築数量積算基準ではこの距離を0.5mと定めており、建物の外周に全周分(0.5m×8箇所=4mなど)を加算して計算します。
図面から建物の外周と高さを正確に読み取り、この計算式に当てはめることで、基本となる足場架面積を算出できます。

内部足場・部分足場の数量の考え方

吹き抜け空間や体育館の天井工事などで使われる内部足場や、外壁の一部補修などで設置される部分足場は、外部足場とは異なる方法で数量を算出します。
これらの足場は、設置する空間の体積(㎥)や、床面積(㎡)を基準に数量を拾うのが一般的です。
また、作業員が安全に昇降するための階段や通路も必要になるため、その分の部材数量も別途加算しなくてはなりません。

現場の状況に応じて、どの範囲にどのような足場が必要かを正確に把握することが重要です。

図面から足場数量を拾う際のチェックポイント

図面から足場数量を拾う際は、平面図で建物の外周長さを、立面図で軒先や屋根の頂部などの高さを正確に読み取ることが基本です。
加えて、軒や庇の出幅も確認し、足場が干渉しないか、また作業スペースが十分に確保できるかを考慮します。
隣地境界線との距離や、電線・樹木といった障害物の有無も重要なチェックポイントです。

これらの情報を基に、足場の設置位置や必要なゆとり幅を判断し、安全対策や追加部材の要否を検討することで、より精度の高い数量算出が可能になります。

足場積算でよくあるミスと拾い漏れ

足場積算では、単純な計算ミス以上に、現場特有の条件や費用の計上方法に関する見落としが起こりがちです。
例えば、解体費用の計上漏れや、狭小地での作業割増の考慮不足などが挙げられます。
これらのミスは、見積もりの精度を低下させ、最終的に採算割れを引き起こす原因ともなり得ます。

事前に典型的な失敗例を把握しておくことで、拾い漏れを防ぎ、後々のトラブルを回避することにつながります。

解体費を別計上していない

足場工事の見積もりにおいて、組立費用は計上されていても、解体費用が見落とされているケースは少なくありません。
足場は工事完了後に必ず解体・撤去が必要なため、この費用を計上し忘れると、その分の人件費がそのまま損失となります。

特に、資材の搬出が困難な傾斜地や狭小地では、解体作業に通常以上の手間がかかるため、割増費用も含めて正確に費用を算出しておく必要があります。
組立と解体はセットで捉え、必ず両方の費用を計上する習慣をつけることが重要です。

現場条件による割増を考慮していない

積算は、図面上の数値だけで完結するものではありません。
現場の立地条件や周辺環境による作業効率の低下を考慮し、割増費用を計上する必要があります。
例えば、前面道路が狭く資材運搬に手間がかかる場合や、隣家との距離が近く作業スペースが限られる場合などが該当します。

また、屋根勾配が急な現場での塗装工事では、屋根上にも足場を組む必要が生じるなど、追加の作業が発生することもあります。
現地調査や写真で現場状況を正確に把握し、リスクを費用に反映させることが不可欠です。

「一式見積」で根拠を説明できない

数量や単価の内訳を明記せず、「足場工事一式」として見積書を提出すると、発注者から費用の妥当性を問われた際に、具体的な根拠を示せません。
これは信頼性の低下につながるだけでなく、不適切な値引き要求を受ける原因にもなります。
足場材費、組立・解体費、運搬費、安全対策費など、各項目を詳細に分けて記載することで、見積もりの透明性が高まります。

明確な根拠に基づいた見積もりは、価格交渉の場面でも有利に働き、安易な移動や値引きを防ぐ効果があります。

足場積算を正確に行うための実務上のポイント

足場積算の精度を高めるためには、計算式を覚えるだけでなく、実務におけるいくつかのポイントを押さえることが肝心です。
過去の類似案件データを活用したり、図面を見ながら実際の作業風景を具体的にイメージしたりする習慣が、拾い漏れを防ぎます。
特に内部足場などは図面だけでは判断しにくいケースも多いため、現場の状況を想定する力が、より現実に即した、精度の高い見積もり作成につながります。

過去の実績や基準を活用する

自社が過去に施工した類似案件の見積書や実行予算は、積算精度を高めるための貴重な資料となります。
建物の規模や形状、立地条件が似ている現場のデータを参考にすることで、必要な部材の数量や適切な単価、作業員の歩掛かりなどを現実的な数値として把握できます。
これらの実績データを蓄積し、社内で共有できるデータベースを構築しておくと、担当者が変わっても積算の品質を維持しやすくなります。

また、公共工事の積算基準などを参考に、自社独自の標準単価や算出基準を設けることも有効です。

仮設計画をイメージして積算する

図面上の数字を拾うだけでなく、その現場で実際にどのように作業が進むのかを具体的にイメージすることが、積算の精度を向上させます。
例えば、資材をどこに仮置きするか、搬入トラックはどこに停めるか、クレーンは必要かといった仮設計画を頭の中で組み立てます。
そうすることで、図面だけでは見えてこない、資材の小運搬費や交通誘導員の配置、追加の養生といった、拾い漏れしがちな費用項目に気づくことができます。

この一手間が、より現実に即した見積もりの作成に繋がります。

足場積算を効率化する方法

従来の手計算やエクセルによる積算は、時間と手間がかかる上に、ヒューマンエラーのリスクが常に伴います。
特に、橋梁などで用いられる吊り足場や、特殊な形状の張り出し足場など、複雑な計算が求められる場合はなおさらです。
近年では、これらの課題を解決し、積算業務を大幅に効率化するための専用積算ソフトが普及しています。

ソフトの機能を活用することで、初心者でも迅速かつ正確な積算が可能になります。

エクセルや手拾いによる積算の課題

エクセルや手計算による積算は、導入コストがかからない反面、多くの課題を抱えています。
計算式の入力ミスや参照先の誤りといったヒューマンエラーが発生しやすく、見積もり金額の誤りに直結するリスクがあります。
また、積算のプロセスが担当者個人の知識や経験に依存しがちで、業務が属人化しやすい点も問題です。

担当者が不在の場合に他の人が対応できなかったり、退職時にノウハウが引き継がれなかったりするなど、組織的な業務継続の妨げになる可能性があります。

積算ソフトを活用するメリット

積算ソフトを導入する最大のメリットは、業務の効率化と精度の向上です。
CADなどの図面データを読み込み、面積や数量を自動で算出する機能を使えば、手作業による拾い出しの手間を大幅に削減できます。
あらかじめ登録した部材マスタや単価情報を基に自動で計算するため、入力ミスや計算間違いといったヒューマンエラーも防げます。

これにより、誰が作業しても同品質の見積書をスピーディーに作成でき、業務の標準化と属人化の解消に貢献します。

足場積算を「属人化させない」ための選択肢

足場積算は、拾う項目や考え方が整理できていないと、どうしても人による判断差や拾い漏れが発生しやすい業務です。
特に、現場条件の違いや修正対応が重なると、エクセルや手拾いだけでは管理が煩雑になりがちではないでしょうか。

株式会社プラスバイプラスの「要 ~KANAME~」は、工事台帳・見積・原価管理を一元化し、積算結果をそのまま管理業務につなげられる仕組みです。
足場積算で算出した数量や金額を“その場限り”にせず、次の見積や実績管理に活かしたい方にとって、有効な選択肢となります。

まとめ|足場積算は拾う項目を整理すれば対応できる

足場積算は、工事全体の費用と安全を支える上で欠かせない重要な業務です。
基本となるのは、「数量」と「単価」を正確に把握し、それらを掛け合わせて「費用」を算出することです。
外部足場の面積計算式といった基本ルールを押さえ、足場材費や組立・解体費、運搬費といった費用の内訳を一つひとつ整理して拾い出すことが、正確な積算への第一歩です。

現場の条件確認を怠らず、必要に応じて積算ソフトなども活用しながら、精度の高い積算を目指してください。

 

足場積算についてよくある質問

Q1. 足場積算では「一式見積」にしても問題ありませんか?

A. 社内管理や概算段階であれば一式見積でも問題ありませんが、正式な見積や数量根拠を求められる場面では不十分です。足場材費、組立・解体費、運搬費、付帯費用などを分けて積算しておくことで、見積チェック時の説明がしやすくなり、後々のトラブル防止にもつながります。

Q2. 足場の組立費と解体費は必ず分けて積算する必要がありますか?

A. はい、原則として分けて積算するのが望ましいです。組立と解体では作業内容や人工が異なるため、どちらか一方だけを拾ってしまうと積算漏れになります。特に解体費は見落とされやすいため、注意が必要です。

Q3. 外部足場の数量はどの図面を基準に拾えばよいですか?

A. 基本的には立面図を基準に、建物外周と高さから数量を算出します。仮設計画図がある場合は、立面図と併せて確認することで、より正確な足場数量を拾うことができます。

Q4. 内部足場や部分足場も外部足場と同じ考え方で積算できますか?

A. 同じ考え方では積算できません。内部足場や部分足場は、吹抜けや階段、ピットなど設置範囲が限定されるケースが多く、外部足場とは数量の拾い方が異なります。設置範囲を明確にし、必要な部分のみを拾うことが重要です。

Q5. 足場積算で拾い漏れが起こりやすい費用には何がありますか?

A. 解体費、運搬・搬入出費、メッシュシートや養生などの付帯費用は拾い漏れが起こりやすい項目です。また、狭小地や高低差など現場条件による割増も見落とされがちなので、事前に現場条件を確認した上で積算する必要があります。

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