JWCADのハッチを便利に使いこなそう

  • 公開日:2019年03月27日
JWCAD
JWCADのハッチを便利に使いこなそう

製図は、描いた人だけが理解できればいいということではありません。
そもそも、図面とは、誰にでも分かることを目的に製図されます。
そこで、重要な役割を果たしてくれるのがハッチです。
ハッチについて良く分からないという人もいるかもしれません。
ハッチはドローイング系のソフトには良く入っている機能で、JWCADにもついています。
ハッチの役割や便利な使い方を知れば、さらに完成度の高い製図が描けるでしょう。
JWCADのハッチの使い方について解説していきます。

そもそも、ハッチってなに?

ハッチとは、一定の法則を持った模様のことです。

ハッチの定義は平行な線を用いて構成されているもので、斜線や破線、ブロック模様などもハッチに含まれます。
一定の面にハッチを施すことをハッチングといいます。

ハッチは、版画や絵画などの美術作品にも使われるもので、パソコンで使われるソフトでは、ドローイング系のものや図形を使うソフトで見かけることが多いでしょう。

ワープロソフトでも良く使われています。
ワープロソフトの場合は、ハッチというより網かけと呼ぶことが多いので、その方が分かりやすいかもしれません。
色をつけて強調するよりも、ハッチによって強調したり区別したりする方が、見やすく分かりやすいときに使われています。
どこか1カ所だけにアクセントを入れたいときに、ハッチングを視覚的に訴えるという効果が可能です。

 

製図でハッチを使う理由

製図では、主に断面図などにハッチを使うことが多くなります。
ボルトやピンなどもそうですが、たとえば配管のような部材を切断した図面が必要な場合、見た目では何のことか分かりにくいのが難点です。
描いている本人は理解できていても、他の人が見たときにはまったく分からないということもあります。
注釈などをつけた場合でも、視覚的に入りやすいのは図形の方です。
図面を間違えて解釈したり、作業が遅れたりという事態にもなりかねません。
図面の種類によっては、似たような線が並んでいるだけに見えることもあるでしょう。

そんなときに役立つのがハッチングです。
切断した部材などにハッチをかけることで、まず断面図であるという認識ができます。
注釈が必要な場合でも最低限の内容で済み、わずらわしさがありません。
ハッチングは、中心線に対して細い実線で描くというのが製図の際の基本です。
この場合の線の角度は、最も好ましいのが45度で、次いで30度、75度の順番で決めるのがよいとされています。

ただし、例外もあります。
途中で部材が変わるなど区別をしたいときには、別の線で表現しなければなりません。
この場合は、線の向きを変えるか、または上下にずらすという方法があります。
分かりにくい場合は角度を変えるなどして、明確に区別することが必要です。

 

JWCADの基本的なハッチの使い方

JWCADでハッチを使うには、まずメニューバーの作図からハッチを選択します。
もしくは、メニューバーの表示からツールを選択し、次に作図のツールバーを出しても行えます。

ここまで進んだら、次にハッチングしたい図形を決め、範囲を囲むような感覚で線や円弧を順番に左クリックしていきましょう。
最後に、一番初めにクリックした線を再びクリックすれば、それで選択は完了し、ハッチングが実行されます。
最初に選択した線や円弧は波形表示になっているので、それを目印に一周回れているかどうかを確認しましょう。
一周できて図形が完全に選択されないと、ハッチングは実行されません。

ハッチングができない場合は、全部選択したつもりでも、最後のところで、初めの線や円弧をクリックできていない可能性があります。
線や円弧をひとつずつクリックしていく方法は、やや面倒かもしれません。
この方法だと、どこか一辺が開いているような図形に対しても選択はできますが、開いている部分にはハッチングができません。
たとえば、正方形なら左端の線が欠けていたり、または上部だけふさがっていないような図形のときには、ハッチング自体ができないので注意しましょう。

ハッチングを実行するときには、全方向がふさがっている完全な図形であることが前提です。
右クリックを使う場合は、線が連続していることが条件です。
つまり、完全な図形であれば問題なく使えます。
この場合は右クリックで一気に選択されるので、コントロールバーの設定を済ませたら実行をクリックしてハッチングを完了させます。

他にも、範囲選択コマンドからハッチングすることも可能です。
範囲選択コマンドで図形を選択し、ハッチコマンドに切り替えるというやり方で、選択した図形が引き継がれます。
また、選択を解除したいときには、コントロールバーにあるクリアーボタンをクリックするだけで解除できます。

 

いろいろなハッチを使い分ける

ハッチは、一般的に使われているのは1線の斜線ですが、直線という定義に沿っていればいろいろな図形に変えることが可能です。
JWCADには、線の角度や間隔などを自由に設定できる機能がついているので、用途に応じて使い分けてみましょう。

1線のハッチを作るには、コントロールバーから1線を選択します。
角度とピッチに好きな数値を入力したら、次は実行ボタンをクリックしてハッチを完成させましょう。
ピッチの数値で線と線の距離を自由に調整できます。

2線、3線のハッチを作るには、2線または3線という具合に、希望の線数を選択します。
1線との違いは、このあとで線間隔のボックスも追加されて出てくることです。
2線や3線といったタイプは、複数の線を1つの束として配置されるため、束の中の間隔を線間隔で調整します。
角度やピッチと同じように好きな数値を入れると、ハッチが出来上がります。

他にも、コントロールバーにあるウ冠のようなマークを選択すると、馬乗り目地というハッチができるので、試してみましょう。
馬乗り目地とは、レンガ模様に似た模様のことです。馬乗り目地では、角度、縦ピッチ、横ピッチの数値を入力すれば作図できます。
ハッチングを行うときには、作図するときに自由に設定すればいいのですが、毎回使うものだと、その都度作るのは面倒かもしれません。
特に、毎回ルールとして使うものになると、ピッチや角度、線間隔を同じにする必要があります。
そんなときに便利なのが、一旦作成したハッチを図形として登録しておく機能です。
作図できたら作図登録をクリックし、あとはフォルダを選択して名前をつけて登録できます。

 

ハッチを覚えて便利に活用しよう

JWCADは、複雑な機能が多く、一度に操作を覚えていくのは時間がかかります。
難しいと感じてしまう人が多いのは、一度にいろいろな操作を詰め込んで覚えようとすることが原因かもしれません。

しかし、機能をひとつずつていねいに学んでいけば、分かりやすく、面白い機能がそろっています。
まとめて頭に入れようと思うと難しい部分は多いですが、時間をかけて、ひとつずつ理解しながら覚えていくのが、JWCADを習得するコツです。

建築図面は全体的に細かい作業の連続です。
それだけに、いつ誰が見た場合でも、すぐに理解できるものでなければなりません。
そのためには、まず見やすいこと、そしてルールに沿って描かれている図面であることは必須です。
工事を正確に行えるかどうかは、図面の描き方にかかっているといっても過言ではありません。
ハッチで図形を区別し、誰が見たときにも認識しやすい工夫をするのは、製図の中の大切な作業のひとつです。
ハッチの基本的な使い方やJWCADでの使い方をマスターし、必要に応じて便利にハッチを活用しましょう。

 

JWCADのハッチについてよくある質問

そもそも、ハッチってなに?

ハッチとは、一定の法則を持った模様のことです。

ハッチの定義は平行な線を用いて構成されているもので、斜線や破線、ブロック模様などもハッチに含まれます。
一定の面にハッチを施すことをハッチングといいます。

ハッチは、版画や絵画などの美術作品にも使われるもので、パソコンで使われるソフトでは、ドローイング系のものや図形を使うソフトで見かけることが多いでしょう。

ワープロソフトでも良く使われています。
ワープロソフトの場合は、ハッチというより網かけと呼ぶことが多いので、その方が分かりやすいかもしれません。
色をつけて強調するよりも、ハッチによって強調したり区別したりする方が、見やすく分かりやすいときに使われています。
どこか1カ所だけにアクセントを入れたいときに、ハッチングを視覚的に訴えるという効果が可能です。

 

製図でハッチを使う理由

製図では、主に断面図などにハッチを使うことが多くなります。
ボルトやピンなどもそうですが、たとえば配管のような部材を切断した図面が必要な場合、見た目では何のことか分かりにくいのが難点です。
描いている本人は理解できていても、他の人が見たときにはまったく分からないということもあります。
注釈などをつけた場合でも、視覚的に入りやすいのは図形の方です。
図面を間違えて解釈したり、作業が遅れたりという事態にもなりかねません。
図面の種類によっては、似たような線が並んでいるだけに見えることもあるでしょう。

そんなときに役立つのがハッチングです。
切断した部材などにハッチをかけることで、まず断面図であるという認識ができます。
注釈が必要な場合でも最低限の内容で済み、わずらわしさがありません。
ハッチングは、中心線に対して細い実線で描くというのが製図の際の基本です。
この場合の線の角度は、最も好ましいのが45度で、次いで30度、75度の順番で決めるのがよいとされています。

ただし、例外もあります。
途中で部材が変わるなど区別をしたいときには、別の線で表現しなければなりません。
この場合は、線の向きを変えるか、または上下にずらすという方法があります。
分かりにくい場合は角度を変えるなどして、明確に区別することが必要です。

 

JWCADの基本的なハッチの使い方

JWCADでハッチを使うには、まずメニューバーの作図からハッチを選択します。
もしくは、メニューバーの表示からツールを選択し、次に作図のツールバーを出しても行えます。

ここまで進んだら、次にハッチングしたい図形を決め、範囲を囲むような感覚で線や円弧を順番に左クリックしていきましょう。
最後に、一番初めにクリックした線を再びクリックすれば、それで選択は完了し、ハッチングが実行されます。
最初に選択した線や円弧は波形表示になっているので、それを目印に一周回れているかどうかを確認しましょう。
一周できて図形が完全に選択されないと、ハッチングは実行されません。

ハッチングができない場合は、全部選択したつもりでも、最後のところで、初めの線や円弧をクリックできていない可能性があります。
線や円弧をひとつずつクリックしていく方法は、やや面倒かもしれません。
この方法だと、どこか一辺が開いているような図形に対しても選択はできますが、開いている部分にはハッチングができません。
たとえば、正方形なら左端の線が欠けていたり、または上部だけふさがっていないような図形のときには、ハッチング自体ができないので注意しましょう。

ハッチングを実行するときには、全方向がふさがっている完全な図形であることが前提です。
右クリックを使う場合は、線が連続していることが条件です。
つまり、完全な図形であれば問題なく使えます。
この場合は右クリックで一気に選択されるので、コントロールバーの設定を済ませたら実行をクリックしてハッチングを完了させます。

他にも、範囲選択コマンドからハッチングすることも可能です。
範囲選択コマンドで図形を選択し、ハッチコマンドに切り替えるというやり方で、選択した図形が引き継がれます。
また、選択を解除したいときには、コントロールバーにあるクリアーボタンをクリックするだけで解除できます。

 

いろいろなハッチを使い分ける

ハッチは、一般的に使われているのは1線の斜線ですが、直線という定義に沿っていればいろいろな図形に変えることが可能です。
JWCADには、線の角度や間隔などを自由に設定できる機能がついているので、用途に応じて使い分けてみましょう。

1線のハッチを作るには、コントロールバーから1線を選択します。
角度とピッチに好きな数値を入力したら、次は実行ボタンをクリックしてハッチを完成させましょう。
ピッチの数値で線と線の距離を自由に調整できます。

2線、3線のハッチを作るには、2線または3線という具合に、希望の線数を選択します。
1線との違いは、このあとで線間隔のボックスも追加されて出てくることです。
2線や3線といったタイプは、複数の線を1つの束として配置されるため、束の中の間隔を線間隔で調整します。
角度やピッチと同じように好きな数値を入れると、ハッチが出来上がります。

他にも、コントロールバーにあるウ冠のようなマークを選択すると、馬乗り目地というハッチができるので、試してみましょう。
馬乗り目地とは、レンガ模様に似た模様のことです。馬乗り目地では、角度、縦ピッチ、横ピッチの数値を入力すれば作図できます。
ハッチングを行うときには、作図するときに自由に設定すればいいのですが、毎回使うものだと、その都度作るのは面倒かもしれません。
特に、毎回ルールとして使うものになると、ピッチや角度、線間隔を同じにする必要があります。
そんなときに便利なのが、一旦作成したハッチを図形として登録しておく機能です。
作図できたら作図登録をクリックし、あとはフォルダを選択して名前をつけて登録できます。

 

 

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