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工事台帳で一元管理!現場利益が“見える化”するツール!

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  • 2025年11月07日

工事写真管理ソフトで業務効率化!建設現場DXと原価管理のポイント

建設業に関する知識
工事写真管理ソフトで業務効率化!建設現場DXと原価管理のポイント

建設業界では、工事の品質証明や進捗報告のために、膨大な工事写真データの管理が欠かせません。

工事写真台帳をExcelなどで手作業で管理する場合、PCへの写真取り込み、一枚ずつの整理、手作業での仕分けといった作業に膨大な時間がかかり、ミスの発生や残業時間の増加、ひいては人的コストの増加を招きかねません。

この記事では、こうした課題を解決し、現場の作業効率を向上させる「工事写真管理ソフト」や、さらに一歩進んだ「工事管理システム」の導入メリットについて解説します。

工事写真管理が重要な理由

工事写真管理は、単なる記録作業ではなく、以下のような重要性があります。

 

施工証明・品質管理の根拠

工事写真の主な目的の一つは、施工の証明と品質管理の根拠を示すことです。
工事写真台帳には、施工前と施工後を比較する写真や、作業が適切に行われたかを確認・記録するための施工状況写真、品質管理写真が収められます。

特に、天井や壁など、施工後に見えなくなる部分の記録は、工事の正確性を示すうえで必須です。

また、使用した材料や搬入した材料の記録も含まれます。

これらの写真は、施工計画書に準じた施工がなされているかを確認する重要な資料であり、現場の品質を保証する役割を担っています。

 

トラブル防止とクレーム対応

工事写真管理の徹底は、情報伝達の正確性を高め、トラブルを未然に防ぐうえで有効です。

写真管理ソフトのなかには、写真に直接コメントを書き込んだり、手書きで書き込みをしたりする機能を搭載しているものがあり、これにより現場での指示がより明確になります。

また、関係者への写真の共有やデータ更新が自動化されることで、いつでも誰でも最新データを確認でき、認識の相違や手戻りを防止できます。

 

元請・行政への報告書提出義務

公共工事を中心に、工事写真の撮影・保管は法律によって義務づけられており、これに伴い、工事写真台帳の作成と提出が必要となります。

工事写真の並べ方や整理のルールは、原則として国土交通省の「工事写真管理基準」に応じますが、工事の種類や発注者の指示によって優先順位が変動する場合も。

一般的には、着手前及び完了写真、施工状況写真、安全管理写真、使用材料写真などが定められた順番にフォルダ分けされます。

工事写真台帳ソフトのなかには、国土交通省や農林水産省、NEXCOなどの要領・基準に準拠したテンプレートを持つものがあり、電子納品データへの出力にも対応しているため、提出書類作成に必要なデータと紐付けた状態で、適切に保管・提出することが可能になります。

 

工事写真管理ソフトの主な機能

工事写真管理ソフトは、以下のように従来の煩雑な写真整理業務を大幅に効率化するために、多彩な機能を搭載しています。

 

写真の自動整理・タグ付け

工事写真管理ソフトの代表的な機能の一つは、写真整理の自動化と属性情報の付加機能です。

電子小黒板の情報に基づき、アップロードされた写真を自動で仕分けます。

これにより、膨大な量の工事写真を管理する手間が省けるでしょう。

写真には、工種や部位などの様々な属性情報(タグ)を簡単に付加でき、これにより関連キーワードでの検索が容易になります。

 

クラウド共有・アクセス管理

クラウド型の工事写真台帳ソフトを利用することで、写真データの管理と共有が格段に効率化されます。

クラウド上でデータを管理・共有することで、現場メンバーや関係会社を含めた大人数での利用に適しており、複数の現場で同時に使用できるというメリットがあります。

また、写真だけでなく、図面や資料なども一元管理し、リアルタイムでの共有が可能です。

 

報告書自動生成機能

工事写真管理ソフトには、報告書作成の手間を大幅に削減する機能が搭載されています。

テンプレートを利用することで、一から台帳を作る手間を省けます。

豊富なテンプレートから台帳レイアウトを選べるほか、過去に作成済みの台帳をテンプレート化して、ニーズに応じた台帳を作成することも可能です。

 

スマホ撮影・自動アップロード

現場での作業効率を上げるため、多くの工事写真管理ソフトはスマートフォンによる作業の完結を可能にしています。

スマートフォンで撮影した画像や電子小黒板付きの写真をその場でシステムに取り込めるため、アップロード作業のために事務所に戻る必要がありません

アプリによっては黒板作成に関する一連の作業をアプリ上で完結でき、スマートフォンで撮影した写真はPCに取り込む必要なくクラウド上に保存されます。

 

写真管理ソフト導入のメリット

工事写真管理ソフトを導入することで、以下のように現場やバックオフィス業務において多岐にわたるメリットが得られます。

 

管理時間の大幅短縮

手作業で工事写真台帳を作成していた従来の方式と比較し、管理ソフトの導入は管理時間の大幅な短縮を実現します。

従来、膨大な写真をPCへ取り込み、手作業で整理する作業は、ミスの発生や残業時間の延長につながる要因でした。

しかし、専用ソフトを利用すれば、写真の自動保存・仕分け・台帳作成を短時間で自動で行えるため、写真業務を少ない人数で行えるようになります。

 

報告書作成の効率化

工事写真管理ソフトの導入により、日報や月報、検査報告書などの書類作成業務が劇的に効率化されます。

システムに搭載されているテンプレートをカスタマイズして利用すれば、一からフォーマットを作成するよりも迅速に報告書を作成できます。

また、現場でスマートフォンから直接報告書を作成できるため、事務所に戻って作成する手間が省けます。

 

社内・協力会社間のスムーズな共有

工事管理システムに搭載されているチャット機能や掲示板機能により、社内外の職人や関係者との円滑なコミュニケーションと情報共有が可能となります。

電話やメール、FAXでは、相手の応答が必要だったり、メールが受信トレイに埋もれてしまったりするデメリットがありましたが、チャットであれば対話形式で手軽にやりとりができ、過去の情報にもさかのぼりやすいという利点があります。

案件ごとにチャットルームを作成することで、過去の会話から情報を得ることもでき、口頭での指示で発生しがちな齟齬が防げます。

また、施主とのやり取りができる機能を搭載したアプリを使用することで、私用の連絡先を共有せずに顧客満足度向上が期待できるケースもあります。

 

誤送信・紛失リスクの低減

工事写真管理ソフトを導入し、データを一元管理することで、ヒューマンエラーによるデータ紛失や誤送信のリスクを大幅に低減できます。

従来の手作業での整理やPCへの保存では、保存忘れや仕分けミスなどのヒューマンエラーが発生する可能性がありました。

しかし、ソフトを使えば、写真が案件ごとに自動で保管され、他の案件と混ざったり、新しい案件に埋もれたりする心配がありません。

さらに、工事写真台帳ソフトの多くは、国交省認可のJ-COMSIA(一般社団法人施工管理ソフトウェア産業協会)が認定する改ざん検知機能を搭載しており、情報の信頼性を確保できるため、公共工事など多様な場面で安心して利用できます。

 

導入時の課題と対策

工事写真管理ソフトの導入は多くのメリットをもたらしますが、導入を成功させるためには、事前に想定される課題とその対策を講じることが重要です。

 

写真データ容量の増大

高解像度の工事写真を大量に扱う建設現場では、写真データ容量が短期間で増大することが課題となり得ます。

この課題への対策としては、ストレージ容量に制限がないシステムを選ぶことが有効です。

企業規模と保存可能容量に応じた複数の料金プランを提供し、企業の課題に合わせたシステムのカスタマイズが可能なソフトもあります。

また、参加人数無制限のグループ作成機能を提供し、大規模利用に対応できるシステムを選ぶことも有効です。

 

通信環境によるアップロード遅延

工事現場、特に山奥など電波環境が整っていない場所での作業が多い場合、通信環境によって写真のアップロードが遅延したり、作業が中断したりする可能性があります。

この問題への対策として、クラウド型のシステムでありながらオフラインでの利用に対応しているソフトを選ぶことが挙げられます。

現場の特性を考慮し、電波状況に左右されずに写真の撮影や情報入力、台帳の作成といったコア業務を継続できるソフトを選択することが、業務効率の維持につながります。

 

既存システムとの連携問題

工事管理システムを導入する際、既に利用している会計システムや積算システムなど、既存のシステムとスムーズに連携できるかが重要な課題となります。

連携が不十分だと、データの打ち直しが必要となり、事務作業の負担が増え、せっかく導入したシステムの生産性向上効果が薄れてしまいます。

対策としては、既存システムとの連携機能を持つソフトを選ぶことです。

ソフトによっては、外部の財務会計システムと連携できる仕訳伝票機能があり、仕訳入力を行えば、仕訳データを会計システムと連携してくれます。

また、バックオフィスの事務作業を効率化したい場合は、関連するシステムとの連携が可能かどうかを比較ポイントとして選ぶとよいでしょう。

 

写真管理から見える「コスト意識」

工事写真管理の効率化は、単に現場業務の負担を軽減するだけでなく、原価管理と連動させることで、企業の収益改善に直結するコスト意識を高めるための強力なツールとなります。

 

撮影・整理工数の削減が利益に直結

工事写真の撮影や整理にかかる工数を削減することは、そのまま企業の利益に直結します。

工事写真台帳をExcelなどで手作業で管理していた場合、膨大な写真をPCへ取り込み、手作業で整理する作業は、ミスの発生や残業時間の延長につながり、人的コストの増加を引き起こしていました。

工事写真台帳ソフトを使えば、電子小黒板の情報に基づいた写真の自動仕分けやタグ付けが可能となり、管理時間が大幅に短縮されます。

 

作業データを原価と連動させる発想

工事にかかわるお金の流れを一元管理することで、業務の効率化やデータの取り違え防止につながります。

従来は、工事原価を工事管理システムで、間接工事費を会計システムで登録していたため、工事全体でかかった費用を把握するのに手間が必要でした。

一括管理が可能なシステムを導入することで、必要なデータを取り出しやすくなります。作業データを原価と連動させる発想は、より正確な原価計算を実現します。

 

原価管理でムダを「視える化」

工事管理システムを導入することで、厳格な予算管理や実行管理が可能となり、原価管理におけるムダを「視える化」することができます。

システムによっては、支払い査定画面で当月発生の債務額を確認したり、入金管理機能で入金の有無をチェックしたりと、経営に影響するデータがすぐに確認できるため、即座に対応にあたれるようになります。

 

現場の「記録」と「原価」をつなげて、利益の見える化へ

工事写真を整理し、現場の状況を正確に残すことは、トラブル防止や品質保証だけでなく、「次の改善」にもつながります。

現場の進捗や作業データを原価とあわせて管理すれば、「どの現場で、どの作業に、どれだけコストがかかっているか」が一目で把握できます。

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工事写真管理ソフトについてよくある質問

Q1. 工事管理システムと工事写真台帳ソフトの違いは何ですか?

A. 工事写真台帳ソフトは、土木業や建設業などで使用される工事写真を効率的に整理・管理し、スピーディーに台帳化することに特化したソフトウェアです。
主に、写真の自動仕分け、タグ付け、国交省などの基準に準拠した台帳作成といった機能が中心です。

一方、工事管理システムは、工事の契約締結から売上金回収までの一連の業務全体をデータ化して管理するシステムです。
現場管理、受発注管理、工程管理、報告書作成など多岐にわたる機能を持ち、多くの場合、工事写真管理機能もその一部として内包しています。

工事管理システムは、予算管理や原価管理の機能も搭載しているため、工程の遅れに素早く対処したり、経営に影響を与える意思決定を迅速に行うことを可能にします。

つまり、工事写真台帳ソフトが専門的なツールであるのに対し、工事管理システムは、より広範な業務効率化と経営改善を目的としたオールインワンのプラットフォームであると言えます。

 

Q2. 電子納品に対応していますか?

A. はい、多くの工事写真管理ソフトや工事管理システムは、電子納品に対応しています。

公共工事においては、工事写真の撮影・保管・提出に関して、国土交通省の「工事写真管理基準」などの要領・基準に従うことが求められます。
工事写真台帳ソフトのなかには、国土交通省だけでなく、農林水産省、NEXCO、首都高速道路株式会社、日本下水道事業団、公共建築協会などの各種要領・基準に対応しているものがあります。

 

Q3. ITに不慣れな現場スタッフでも使えますか?

A. はい、近年開発されている工事写真管理ソフトの多くは、ITリテラシーの高さや年代を問わず利用できるよう、操作性に優れています。
写真整理業務を手作業で行ってきた世代にとって、新しいITツールの操作に慣れるまで時間を要する場合がありますが、メーカー側もこの課題を認識し、直感的でシンプルな設計を追求しています。

 

Q4. クラウド型とパッケージ型、どちらを選ぶべきですか?

A. 工事写真台帳ソフトは、主に「クラウド型」と「パッケージ型」の2タイプに分けられます。
どちらを選ぶべきかは、利用人数、現場の規模、予算の構造によって異なります。

1. クラウド型(月額制):
オンライン上でデータを管理・共有するため、現場メンバーや関係会社を含めた大人数での利用や、複数の現場での同時使用を想定している場合に適しています。
リアルタイムでのデータ共有が可能で、常に最新の情報にアクセスできるメリットがあります。

2. パッケージ型(買い切り):
ライセンスを使う人数が決まっており、必要な分だけ買い切りで購入したい場合に適しています。
一度購入すれば月額費用はかからないため、ランニングコストを抑えたい場合に有効です。

現場の大きさや種類、同時に使用する人数を考慮し、広範囲の関係者と情報を共有する必要があるならクラウド型、特定のPCで利用する人数が決まっているならパッケージ型 がおすすめです。

 

Q5. 原価管理を効率化したい場合、どのようなシステムを選べば良いですか?

A. 原価管理の効率化を目指す場合は、単なる写真管理機能だけでなく、予算管理や実行管理機能が統合された工事管理システムを選ぶ必要があります。
特に重視すべきは、現場データとお金の流れを一元管理できるかどうかです。

統合機能の有無:
施工管理から原価管理まで、現場で求められる機能を一つのパッケージに統合しているシステムを選ぶことで、部署をまたぐ情報共有と効率化を図れます。

予算実績管理:
事前に実行予算を組む機能や、作業量と予算を対比できる機能を搭載しているシステムは、原価管理におけるムダを「視える化」する上で有効です。

財務連携:
工事管理システムで登録された工事原価と、会計システムで登録される間接工事費をスムーズに連携できる仕組みがあるかを確認しましょう。

データ分析:
蓄積されたすべての業務データから売上や業務記録を自動的に分類・蓄積し、経営分析に必要な打ち手を迅速に見つけられる機能を備えたシステムも、収益向上に貢献します。

 

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