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水道技術管理者とは?役割や受講資格・受講内容・難易度について解説

水道技術管理者とは?役割や受講資格・受講内容・難易度について解説 水道工事の資格
水道技術管理者とは?役割や受講資格・受講内容・難易度について解説

水道技術管理者は、水道事業を営むうえで必要な資格です。

水道法では、水道事業者に対して水道技術管理者を設置することを定めており、設置しない場合は罰則もあります。

この記事では、水道技術管理者の資格について、概要と取得方法について詳しく解説します。水道事業者は、私たちの暮らしを支える水について安心・安全を守る重要な仕事です。そして水道技術管理者は事業を支える重要な資格となるので、この機会に理解を深めましょう。

水道技術管理者とは?

水道技術管理者とは、水道施設の設計、建設、維持管理、保守、修繕などに関する専門知識を有する技術者のことです。

水道事業者は、1名以上の水道技術管理者を設置し、技術上の水道管理業務を担当させることを水道法第19条で定めています。そのため、浄水場や下水処理場、設備管理会社などで重宝される傾向にあり、転職にも有利な資格です。大手転職サイトでも水道技術管理者の募集が全国各地で一定数あり、420万円~600万円程度の年収が期待できます。

水道技術管理者は、水道法施行令及び水道法施行規則で資格要件が規定されており、学科講習と実務研修を受講し、講習の最終日に学科試験を受けて基準を満たすことで資格取得が可能です。

国家資格ではないものの、水道事業に関わる重要度の高い資格であり、住民が安心して安全に暮らすために必須の資格と言えます。

なお、学歴や実務経験などの受講資格要件が設定されているため、誰でもすぐに資格を取得できるわけではありません。

水道技術管理者の役割・責務

水道技術管理者は、水道法に基づいて水道事業者に任命される責任者であり、水道施設の状況や問題点を把握し、適切な対策や改善策を実施することが求められます。

特に重要度の高い役割として挙げられるのが、水道施設の管理や維持修繕、水質管理など、水道の安全・安定・適正な供給に関する技術上の業務を担当する業務です。これらを細分化すると、以下のような役割・責務があります。

技術的な監督

水道施設の設計、建設、保守、修繕、運営において、技術的な監督を行い、施設の安全性や品質の確保を担います。

品質管理

飲料水の品質管理について、適切な調査や分析を行い、安全で清潔な水の供給を確保するために、水源、処理施設、配水施設などの点検や試験を定期的に行います。

予算管理

施設の建設や改修、保守・修繕などに必要な予算の策定や管理を行い、財政的な健全性を担保します。

法令遵守

水道法や水質基準などの法令を遵守し、適切な管理・運営を行うことで住民の健康を守ります。

住民への情報提供

水道施設の安全性や品質に関する情報を住民に適切に提供し、信頼関係を築くことが重要です。

災害対応

水道施設において災害が発生した場合には、迅速かつ適切な対応を行い、住民の生命・財産を守ります。

水道技術管理者になるには?

前述した通り、水道技術管理者になるためには学科講習と実務研修を受講する必要があります。そこで、具体的な受講内容についてわかりやすく解説します。

受講資格

水道技術管理者の受講資格として、東京都福祉保健局が公開している内容をもとに解説します。資格取得の最短ルートとなるのは、大学または大学院にて衛生工学・水道工学を専攻して修了した人が該当し、1年の実務経験を経て受講可能です。

次いで、大学で衛生工学・水道工学に関する学科の卒業者が2年となっています。

 土木工学(土木科)又はこれに相当する課程土木工学以外の工学、理学、農学、医学、薬学左記以外の学科
大学衛生工学又は水道工学に関する学科目を修めて卒業左記以外の学科目を修めて卒業4年以上5年以上
2年以上3年以上
衛生工学・水道工学を専攻し修了
1年以上2年以上
大学院研究科において、1年以上衛生工学・水道工学に関する課程を専攻
 1年以上2年以上
旧制大学2年以上4年以上5年以上
短期大学 高等専門学校 旧専門学校5年以上6年以上7年以上
高等学校 中等教育学校 旧中学校7年以上8年以上9年以上

参考:水道技術管理者の資格要件(実務経験年数)-東京都福祉保健局

そのほか、厚生労働大臣の登録を受けた方が行う講習の課程を修了した人、上下水道部門に合格し水道に関する技術上の実務経験が1年以上ある人も受講資格があります。

さらに、10年以上水道に関する技術上の実務に従事した経験がある人も対象となるので、学歴を問わず最短で20代半ばで受講要件を満たせることになります。

受講内容

水道技術管理者の受講内容としては、学科と実務の2種類があります。

公益社団法人日本水道協会が公開している「令和4年度水道技術管理者資格取得講習会受講申込要領」では、受講内容が以下のように示されています。

【学科講習】

1.水道行政

2.公衆衛生・衛生管理

3.水道経営

4.水道基礎工学概論(水道計画、水道水理学・構造力学、土木材料及び施工法・水道資材、浄水場見学、工場見学)

5.水質管理(水質概論、水源・原水及び浄水処理の水質管理、送配水・給水の水質管理、微生物・生物概論)

6.水道施設管理(水源・取水施設・貯水施設、導・送・配水施設及び漏水防止、機械・電気設備、計装設備、浄水施設、給水装置)

これらの講習を15日間で行ない、学科講習の最終日には後述する学科試験が行なわれます。

【実務研修】

実務研修は学科試験の合格者が対象となり、日本水道協会が決めた受講先で研修を行います。研修先の条件となるのは、給水人口が3万人以上であること、急速または緩速ろ過の浄水施設があることが条件です。ただし、受講者が水道事業体職員の場合は本人の希望が考慮される場合もあります。実務研修も15日間で行われます。

参考:令和4年度水道技術管理者資格取得講習会受講申込要領-公益社団法人日本水道協会

難易度

学科講習の最終日には以下の内容で学科試験が行われ、各科目60点以上で合格となります。

・水道行政・水道経営(80分)

・水道基礎工学概論(80分)

・水質管理・公衆衛生・衛生管理(90分)

・水道施設管理(90分)

4科目のうち60点未満の科目が1科目でもあれば不合格となる点に注意が必要です。ただし、出題されるのは受講内容の範囲内ですし、基本的な問題であるため難易度は高くないと言えます。

注意したいのは、水道技術管理者として認められるためには、講習の参加と試験の合格に加え、資格者として適格であることも確認される点です。

実務研修については試験はないものの、研修の全日程に出席することが資格取得の条件です。研修内容と感想を記入した研修日誌を提出する必要もあります。

参考:令和4年度水道技術管理者資格取得講習会受講申込要領-公益社団法人日本水道協会

まとめ

水道管理技術者は、水道施設の設計・施工、メンテナンスなどに関わる専門知識を有する技術者です。

資格取得の難易度は高くないものの、ライフラインの安全・安心を司る重要な資格です。水道事業者は、水道技術管理者を1名以上置く必要があるので、これから水道事業者として独立するなら確実に対応する必要があります。

また、水道事業者として仕事をするためには、水道技術管理者以外にも取得しておくべき資格があります。以下の記事では、水道工事に必要な資格を詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

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