はじめに~ お金があるはずなのに、なぜか苦しい……その正体は?
「今月は現場も多かったし、請求書も出してる。でも、なぜか口座がカラッポ……」
そんな経験、ありませんか?
これは実は多くの独立したての社長がつまずく“資金繰り”の落とし穴。稼いでいるように見えても、現金が手元に残らなければ、会社は回りません。
今回は、キャッシュフローと資金繰りの基本を、職人あがりのあなたに向けて、図解なしでもスッと理解できるように解説していきます。
キャッシュフローと資金繰りは何が違う?
よく似た言葉ですが、意味は違います。
- キャッシュフロー:一定期間(例:1ヶ月や1年)に会社に入ってきたお金と出ていったお金の流れ。
- 資金繰り:日々の支払いや入金のタイミングを管理し、手元の現金を切らさないようにすること。
つまり、キャッシュフローは「収支の流れ全体」、資金繰りは「今日・明日のお金のやりくり」です。
なぜ資金繰りが苦しくなるのか?
独立直後はこんな状況になりがちです:
- 工事完了から入金までが1〜2ヶ月空く
- 外注費や材料費の支払いは即時
- 売上はあるけど現金がない
この「時間差」が原因で、実際の手元資金が足りなくなるのです。
解決策:社長がやるべき3つのこと
1. 「お金のカレンダー」を作る
入金予定と支払い予定を一覧化したカレンダーを作りましょう。 LINEのメモや手帳でもOK。大事なのは「いつ・いくら・何のため」が把握できること。
2. 請求と入金を早める
- 工事完了後は即日で見積りと請求書を送る
- 締日を意識して月初に請求を集中させる
- 現金払いを提案できる現場では前払い交渉も
3. 固定費の見直しと予備資金の確保
- 通信費、リース料など、見直せる経費は見直す
- 売上の一部を「非常用資金」として毎月プールする
実例:「あの月のピンチを救った、3万円の積み立て」
ある職人社長は、毎月売上から3万円だけ「別口座にプール」していました。
ある月、予想外の修理費で10万円の出費が発生。 積み立てていた30万円の中から対応し、無事に乗り切れました。
このように、少額でも備えがあると心に余裕が生まれます。
まとめ:稼ぐことと、残すことは別物
社長にとって大事なのは、「どれだけ稼いだか」よりも「今、いくら現金があるか」。
キャッシュフローと資金繰りを意識すれば、無駄な不安から解放され、次の一手を打つ余裕ができます。
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