水道工事の職人から一歩ずつ「経営者」になっていく【経営者になるための教科書】公開中!

     
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売上を視える化する重要性とは?独立1〜3年目の職人社長がやるべき数字の習慣を解説

独立のための教科書

はじめに~ 職人から社長へ、数字に向き合う第一歩

独立して1〜3年目。日々の現場に追われながらも、「経営者」としての責任を少しずつ実感している頃ではないでしょうか。昔のように「今月はまあまあ忙しかったな」「今月は暇だった」で済まされなくなってきた──そんな実感、ありませんか?

特に「売上」は、経営の心臓部とも言える数字です。でも、「売上の記録って、請求書さえ出していれば自然に分かるでしょ」と思っていませんか? それだけでは足りません。実は、毎月きちんと売上を“記録すること”が、安定経営の第一歩なんです。

経営とは「意思決定の連続」です。材料をどこで仕入れるか、外注を使うか、機材を買うかリースにするか。そんな日々の判断のベースにあるのが「数字」です。売上を把握していないということは、地図もコンパスも持たずに山に登っているようなもの。感覚で経営していても、いずれ限界が来ます。

なぜ売上記録が必要なのか?

【1】感覚と実際のズレをなくすため

「今月は忙しかった=売上が多い」とは限りません。移動時間が多かったり、単価の低い仕事が重なったりすると、意外と利益が出ていないことも。記録がなければ、こうした“数字の真実”に気づけません。

例えば、1日8時間働いても、移動に2時間、段取りに1時間かかっていたら、実働は5時間。そこに安い単価の仕事が続けば、忙しいのにお金は残らない──という状態になります。記録して初めて、「あれ?この月は売上が低いぞ」「どんな仕事が多かったんだっけ?」と振り返ることができるのです。

【2】経営判断の材料になる

道具を買い替えるか、軽トラをリースにするか、新しいチラシを出すか──そんな判断をするとき、売上の推移が分かっていれば「今は投資していい時期かどうか」が判断できます。逆に記録がないと、全部が“勘”になってしまいます。

また、年間を通しての売上変動が分かれば、繁忙期・閑散期も見えてきます。繁忙期前にチラシを出す、閑散期に値引きキャンペーンを打つなど、戦略的な経営ができるようになります。記録は、未来への投資判断を「数字」で支えるツールでもあるのです。

【3】確定申告のときに慌てない

毎年2〜3月の確定申告シーズン。「あれ、去年の売上っていくらだったっけ?」と請求書を掘り返すのは非効率。月ごとに売上を記録しておけば、まとめ作業も一気に楽になります。

さらに言えば、日々の売上記録をしていれば、節税対策も打ちやすくなります。利益が出ていそうなら、年末に必要な道具を買って経費にするなど、計画的な動きが可能です。記録があれば、「過去を整理」するだけでなく「未来をデザイン」することもできるのです。

どうやって売上を記録する?

【ステップ1】月単位で請求書をまとめて確認

LINEで送ったPDFや手書きの伝票でもOK。まずは「その月に発行した請求書」がいくつあるかを数え、金額を一覧にします。書き方がバラバラでも気にしないでください。「正確にきっちり」より「続けること」が大事です。

請求書がない現場もあるかもしれませんが、メモや日報などから「作業日数×単価」で見積もるだけでも大きな進歩です。あとから請求漏れや未回収のチェックにも役立ちます。

【ステップ2】Excelやノートに書き出す

苦手でも大丈夫。まずは簡単な表でOKです。

売上合計備考
1月1,200,000円マンション工事多め
2月950,000円雨天で延期多し

紙のノートでもいいし、Googleスプレッドシートならスマホからも入力できます。最近は無料で使える会計アプリも増えているので、自分に合った方法を見つけてください。「入力が簡単」「見やすい」「続けやすい」ことが何より大切です。

【ステップ3】月ごとの変化を見て気づきを得る

グラフにしてみると、「忙しいのに売上が伸びてない月」「暇だったけど利益率が高かった月」などが見えてきます。

売上の波に気づけば、人を雇うタイミングや、値上げ交渉の判断も変わってきます。数字を「感じる」のではなく「見る」ことで、経営者としての視野が広がります。

実例コラム:「記録して気づいた単価の落とし穴」

ある30代後半の社長(独立2年目)は、毎月の売上を記録し始めたことで「去年より仕事量は増えているのに、売上が変わらない」ことに気づきました。詳しく見直してみると、単価の安い仕事を多く受けすぎていたことが原因。そこから単価の見直しを行い、結果として時間あたりの利益が向上しました。

彼はそれまで、「とにかく仕事を断らない」が信条でした。しかし、売上記録を付けるうちに「この現場、実は効率悪かったな」「あの取引先、手間が多い割に安いな」という実感を得ました。そこで、年間の中でも特に利益率が悪い仕事を減らし、単価交渉を行いました。

結果として、仕事量は微減したものの、利益は増加。記録が「頑張り損」を減らし、「稼ぐ力」を高めるきっかけになったのです。

まとめ:社長業は「記録」から始まる

毎月の売上記録は、社長としての「視力検査表」のようなもの。数字が見えることで、次の一手が打ちやすくなります。

経営の本質は、特別な知識ではなく「気づくこと」「振り返ること」「変えること」の積み重ねです。売上記録はその入り口。難しく考える必要はありません。まずは「今月いくら請求したか」を毎月一度、振り返る習慣を作ることから始めましょう。

未来を変えるのは、今日の一歩から。

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